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メンチカツを買って数口食っただけでドス君は早くもギブアップした。云ったじゃん。だから云ったじゃん。
しょうがないので、中途半端に残ったドス君のメンチカツを貰う。うん、美味しい。揚げ饅頭もだけど、やっぱり此れも定番だよな。
「ドス君が積極的に何かしら食おうとするの珍しいよね」
「雰囲気に当てられてるのかもしれないですね。周りに食べ歩きしてる方多いですし」
結果として俺がドス君の残飯処理と化してる訳だが。
すると、俺の携帯から着信が入る。誰だろうと思い確認すれば、其れは太宰からだった。
「もしもし。どうしたの」
『あ、A?良かった…普通に電話出た…』
「? 何だよ、何があったの」
『否、何となく嫌な予感がした上に、Aが何処ぞの馬の骨とキャッキャウフフしてる気がしてつい…』
え、怖…
相手がドス君なのはあれだが、確かにキャッキャウフフとまでは行かないものの、程々に楽しんでいたのは事実である。
以前中也が云っていた「青鯖の勘の良さは気持ち悪い」とまで云われていたのを思い出した。
「確かにある意味ロシア美人とデート()ならしてるけど」
『デートって何其れ!然もロシア美人!?私を差し置いて美女とデートかい!?美女も羨ましいし、君も羨ましい!!』
「残念ながら君が想像するような美人とはタイプも性別も違うでしょうが、今日はAはぼくと一緒に遊ぶんですよ、太宰君」
俺から携帯を突然取り上げたドス君に、返せと云う前に電話越しに何故か会話までし出した。その口振りからして、何なんだもしかして知り合いなのか。
『は、ロシア美人って、真坂君、』
「その真坂ですよ。心配しなくても、本当に純粋に遊んでいるだけですので。何時も君達に邪魔されてばかりですので、今日ばかりは譲ってもらいます」
『ハァ!?一寸待って、魔人が如何してAと───』
遮るようにして切られた電話をドス君は「取り上げてすみません」と謝って返してくれた。
「何だ、知り合いなのか」
「知り合いというかなんというか。まあ、頭目のぼくと、幹部が知り合いなんて、察しの良い君なら分かるでしょう?」
暗に余り突っ込んでくれるなよ、という事か。
まあ決して仲が良いわけでなさそうだったし、其れからはもう聞くのも突っ込むのも辞めた。怒涛の着信に思わず苦い顔をするが、ドス君からは出ないでくださいと釘を刺された為どうしようもなかった。
嗚呼、帰ったら多分怒涛の質問責めをされるんだろうな。
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零 - 未だに太宰のSSRが来ない😭(やり始めて1年半です) (3月4日 6時) (レス) @page38 id: 384173ed73 (このIDを非表示/違反報告)
安息香酸 - コメント失礼します。もし良かったら番外編のパスワード教えて頂きたいです! (9月8日 14時) (レス) id: 7f39e79d81 (このIDを非表示/違反報告)
おしとう(プロフ) - ミナさん» コメント失礼致します。もし可能でしたら番外編のパスワード教えていただきたいです!! (2023年3月4日 21時) (レス) id: b3cffe0f1c (このIDを非表示/違反報告)
ミナ - 番外編のパスワードを教えてもらいたいです! (2022年3月12日 18時) (レス) id: edad4e8a78 (このIDを非表示/違反報告)
ama846(プロフ) - コメント失礼します。もしよろしければ番外編のパスワードを教えて頂けませんか? (2021年12月19日 21時) (レス) id: bfb29f0477 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:遥 | 作成日時:2018年9月28日 16時