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太宰達が仕事に行った後、俺はと云えば、今日は休みなので何もする事がない。
バイトも入れてないし、急ぎの課題も無いし、買い物は暫く買い溜めしてあるし、実家からの野菜等もあって特に行く程でもない。
こんなに暇なのは久し振りかもしれない。
ごろりと横になっていると、コンコン、と扉を叩かれる。
誰だよチャイムあるのにドアを叩く奴は。
ドアの方へと近付いて、覗き穴から相手が誰なのかと覗き込めば、其れは俺の知っている人物だった。
扉を開けばにこりと、何処か底の読めない笑顔ながらも「イケメンだから許される」的な自分の顔が良いことを自覚してそうな、白くて細い、とある出来事が切っ掛けでお知り合いになっている人物だった。
フョードル・ドストエフスキー。
弁当箱の一件で、何と彼は俺の家まで弁当箱を返しに来た上に、自分がざっくり掻い摘んで云うと、「ヤベー組織の頭目です」とあっさりカミングアウトされて目眩すらした。
然し彼は俺に危害を加える気は全く無く、「お友達になってくれませんか」と云うのだ。
なんかよう分からんヤベー組織のトップらしいが、本当に俺と友達になりたいらしく、じっと俺を見つめる瞳に根負けして「ウッス」と俺は返してしまった。
其れからズルズルと付き合いは続いて、時折彼は現れる。
「ドス君じゃん。久し振り」
「フェージャで良いって云ったじゃないですか」
「呼びにくい」
最初に「ぼくはフョードル・ドストエフスキーと云います。ドストエフスキーでも、愛称のフェージャとでも呼んでください」「分かった。じゃあドス君ね」「話聞いてました?」などと会話したのが懐かしい。
彼はどうやらロシア人の様だが、何だってこうもロシアの人の名前って日本人が発音しにくい名前なのか。
ドス君を部屋に上げようとしたら、ドス君は首を振る。寧ろ逆に「A、今からぼくと一緒に遊びましょう」などと云って来た。
……暗に出掛けるからお前が準備しろコラといった感じらしい。
「日本でいうと、でえと、というやつです」
「わ〜〜いやった〜〜ロシア美人とデートだ〜〜〜〜(ヤケクソ)」
………休みだから暇ではあったものの、如何やら俺の休みはドス君に占領されたらしい。
××××
どうでもいい小話。
もしも男主君が太宰をそのまま病院に連れて行ったら太宰に目をつけられて調べ上げられて、腕を優秀さを買われてマフィアに勧誘されるマフィアルートが始まってました。
BEAST軸ルートも実はあります
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零 - 未だに太宰のSSRが来ない😭(やり始めて1年半です) (3月4日 6時) (レス) @page38 id: 384173ed73 (このIDを非表示/違反報告)
安息香酸 - コメント失礼します。もし良かったら番外編のパスワード教えて頂きたいです! (9月8日 14時) (レス) id: 7f39e79d81 (このIDを非表示/違反報告)
おしとう(プロフ) - ミナさん» コメント失礼致します。もし可能でしたら番外編のパスワード教えていただきたいです!! (2023年3月4日 21時) (レス) id: b3cffe0f1c (このIDを非表示/違反報告)
ミナ - 番外編のパスワードを教えてもらいたいです! (2022年3月12日 18時) (レス) id: edad4e8a78 (このIDを非表示/違反報告)
ama846(プロフ) - コメント失礼します。もしよろしければ番外編のパスワードを教えて頂けませんか? (2021年12月19日 21時) (レス) id: bfb29f0477 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:遥 | 作成日時:2018年9月28日 16時