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…俺、なんで行きつけに連れてきたんだろう。そりゃそうだわ、俺の行きつけということはいつも一緒に飯を食っているあの3人の行きつけでもあるのだ。
馴染み深い3人の顔を見つけてしまい頭を抱える。そして3人はタイミング良くこちらに気づいたのだった。
ド「あっれぇ〜?標準氏ぃ、彼女とご飯ですかぁ〜?」
ぺ「ほぉ〜、わざわざここでご飯だなんて、俺たちに自慢しに来たんですか〜?」
ああ、もう、最悪だ
標「違うって、この子は会社の後輩!残業して腹減ったから来たの!なんで今日いるかなあ!」
鉄「まあまあ落ち着いてよ標準さん。その子戸惑ってるよ」
ニヤニヤしている鉄塔さんの言葉に隣を見ると、突然の出来事にオロオロしているAちゃん。
標「ったく、アンタらのせいでしょうが…」
半ば無理矢理相席させられ、呆れながらもとりあえずAちゃんと3人にお互いのことを紹介する。
ぺ「でも標準さんが女の子と2人でご飯って珍しいよね」
「そうなんですか…?先輩は人気だから、いつもそうなのかと…」
ド「いやこいつヘタレだから〜。毎日のように俺らと飯食ってるよ?」
鉄「そうそう。というか標準さん人気なの?わろてまう〜」
ド「わろてまうわ〜」
標「うっせえバカ」
ったくこいつら好き勝手言いやがって…だ、誰がヘタレだ!
「ふふ、仲良しなんですね」
鉄「そうそう、仲良しなんだよ〜」
まあ、Aちゃんが楽しそうだからいいか…
それから運ばれてきたご飯を食べ、帰ろうかというところで3人に送っていけよ!とうるさく言われる。
標「はあ。言われなくても送ってくつもりだっつの。」
俺はため息をつきながら鉄塔さんに俺とAちゃんの分の代金を渡して店を出た。
「駅まで近いですし、大丈夫ですよ。今日は迷惑かけてますし奢ってもらっちゃいましたし…」
そう言うAちゃんの手を引いて俺は夜の道を歩き出す。
標「気になってる女の子を送って帰れるなんてむしろ役得だよ」
なんて、ちょっとクサいことを言ってみたら君の顔はみるみる真っ赤になって。
「そんなこと言われたら勘違いしちゃいますよ」
と消え入りそうな声で可愛らしい返事。
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その日、気になっていた後輩は俺の彼女になったのだった。
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8作目は標準さんと後輩ちゃんのお話。
遂に8人とのお話を一通り書き終えることができました!…が、(ペースダウンはしますが)これからも中短編続きます。長編共々よろしくお願い致します。
それではまた次のお話で。
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作者名:shirö | 作成日時:2018年7月9日 23時