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Happiest *ドンピシャ ページ7

[ドンピシャside]

俺は今日、幼馴染のAと映画に行く約束をしている。Aが大好きなホラーやSFなどのジャンルは周りの女の子と趣味が合わないから、といつも俺が呼び出される。
まあ、昔からずっとAのことを好きな俺からしたらご褒美なんだけどね!ホラーは鉄塔さんと生放送で実況するくらいには好きだし。

ちなみにAのことを好きなのはぺーさんと鉄塔さんはおろか標準氏にまでバレてしまっている。いつまでも告白できない俺を馬鹿にしながらも3人とも応援してくれているのだ。

俺は楽しみすぎて約束の時間より早く待ち合わせ場所に着いてしまい、AにL〇NEを送ってから映画館のチケット売り場へと向かった。
休日ということもありチケット売り場は少し混んでいて、買い終わるとちょうど集合時間になっていた。俺は急いで待ち合わせ場所へと戻った。

戻ってみるとそこには今日も可愛いA…と、Aに話しかけている男2人組。嫌がるAの腕を引っ張って無理矢理連れていこうとしているところだった。

俺の体は考えるより先に動いていた。

ド「俺の彼女になんか用でも?」

Aの腕を掴んでいる男の肩を掴み、男たちを睨みつける。肩を掴む力を強めていくと、諦めたのか男たちは俺の腕を振り払って立ち去った。

俺は慌ててAを見て無事を確認する。

ド「A大丈夫?どこも痛くない?ごめんな、俺がそのまま待ってれば…」
「大丈夫だよ、せいじ、助けてくれてありがとう…あ、映画始まっちゃう、ほら行こ?」

Aは俺の手を引いて映画館に入る。大丈夫だとは言っているが、Aの声と俺を引っ張る手が震えているのに気づかないわけがなかった。そりゃ男2人に絡まれて無理矢理連れて行かれそうになったのだ、怖くないわけがない。

ド「大丈夫、俺がいるからさ。」

俺は席に座っても俺の手を離さないAの手を、もう片方の手で包み、彼女が落ち着くように微笑みながらそう言った。

Aはそれを聞いて落ち着いたのか、やっといつもの笑顔を見せてくれた。

「ねえ、せいじ…」
ド「ん?どした?」
「映画のあいだ、手繋いでてもいい…?」
ド「んえっ?ああ、もちろん」

何この天使。俺は突然のお願いに驚いたが、もちろん快諾した。

俺の大好きなAが少しでも安心してくれるなら、俺はなんだってするよ。

俺は改めてAの小さな手を包み込んだ。

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作者名:shirö | 作成日時:2018年7月9日 23時

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