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「お待たせしました、出来ましたよ〜」
キーマカレーとサラダを食卓に並べると、兄者さんは嬉しそうにこちらへやってきて私の前に座った。
兄「ん、うんまい」
「よかったぁ、スパイスを混ぜて1から作るの初めてで緊張してたんです」
兄「あー…おっつんと行ってたやつね」
そう言うと兄者さんは少し暗い表情を見せてそれ以降黙ってしまったが、綺麗に食べ終えて食器をキッチンへ運んでくれた。
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そしてなぜか今、私は兄者さんの膝の上にいる。
目の前のテーブルには空になったお酒の缶は兄者さんが飲んだもので、さすがに彼も酔っているようだ。
私の肩に顔を乗せている兄者さんは、「おっつんとは毎日会社で会えるもんな」とか「弟者とは歳近いし」とかずっと小声で呟いている。
「え、えーと、兄者さん…？」
私が声をかけると兄者さんはチラリとこちらを見てまた肩に顔を埋めた。
兄「…俺だって…Aの近くで、守ってやりたいのに…」
そう言って私をぎゅっと抱きしめた兄者さんの声は悔しそうで、その声を聞いた私の頬に一筋の涙が伝った。
例の視線を感じる回数は最近増えてきて、それは会社でも家の近くでも感じられるようになってきた。
相談していたおついち先輩だけじゃなくて兄者さんも弟者もそのことを知っていて、私のことを気にかけてくれていた。
中でも兄者さんは毎日メッセージをくれて、時には電話もしてくれて…
そのおかげでどれだけ怖さが紛れたことか。
近くで守ってくれていなくても、心で寄り添ってくれている兄者さんには感謝してもしきれないのに…
「兄者さん？」
名前を呼んでも反応はなく、私を抱きしめたまま眠ってしまったようだ。
「ありがとうございます、兄者さん…」
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しばらくそのまま兄者さんの温かさを感じていると、スマホに先輩から着信が。
お「あ、もしもしAちゃん？兄者に連絡しても返事なくてさ。」
「あ…兄者さんなら酔っ払って寝ちゃってます」
お「え？…ったくもー、女の子の家でなにやってんの兄者は！ごめんね、すぐ回収しに行くよ」
「えっと、その…もう少しだけ、一緒に居させてもらってもいいですか…？…あっ、嘘です！今のなし！聞かなかったことに！」
考えるより先に出ていた言葉を慌てて否定すると、電話の向こうで先輩に笑われてしまう。
お「はは、じゃあ30分後に行く。それでいい？」
「は、はい…お願いします」
気を遣ってくれた先輩に感謝しつつ、通話を切った。
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スネゾカペ - 完結((´；ω；｀))とってもいいお話でした...！苺さんの新作まってます(書ける時間があればの話ですが...) (2018年8月7日 9時) (
レス) id: 0af73918fb (このIDを非表示/違反報告)
苺。(プロフ) - スネゾカペさん» ありがとうございます( ´ω` )/本編は終わりましたが、また別のお話でもよろしくお願い致します！ (2018年8月7日 1時) (レス) id: bced30bcc8 (このIDを非表示/違反報告)
スネゾカペ - 更新楽しみにしてます(^ ^) (2018年8月6日 1時) (レス) id: 0af73918fb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：苺。 | 作成日時：2018年7月9日 8時
