転生ヒロインは逆ハーを望んでなかったII (ページ3)

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キヨマサ　45話ページ3

「ねえねえ？ A、ケンチン」

「あ！？そのアダ名で『別にいいじゃん』被せんな！！」

「どら焼きなくなっちゃった」

「なんだあいつ？」

「場の空気全然読めてねえ」

と、言う溝中の2人。
まぁ、当たり前か。万次郎が誰か知らないっぽいし

そのまま真ん中を歩いていくとお疲れ様です、と言われる

「総長、お疲れ様です」

「お疲れ様です」

「お疲れ様です」

「お疲れ様です」

「お疲れ様です、総長！！」

そう、彼が東京卍會の総長。佐野万次郎なのだ。
そして人々は彼をこう呼ぶ。"無敵のマイキー"と。

「マ…マ…佐野君！
俺…3番隊の特攻やってます、赤石っす」

「…」

なかなかみることのできない万次郎に声を掛けた赤石だが、万次郎は目線も合わせず一言も喋らなかった。

そんな2人の間に、私が入る

『残念だね』

「え？」

『万次郎、アンタに興味ないって』

そう言った後、軽く睨むと赤石は謝りながら後ずさった。

万次郎はそのままキヨマサの方に歩いて行った。

キヨマサも口角は上がっていたが、先程の光景を見て冷や汗を流していた。

「お疲れ様です」

万次郎が来たと同時に頭を下げたキヨマサ。それと同時に、ドラケンが彼のお腹を思いっきり蹴る。

「キヨマサー、いつからそんな偉くなったんだー？」

『あー！私がやりたかったのに〜！』

『ま、総長への挨拶は腰、しっかり曲げてねっ』

そう言うと思いっきりキヨマサに踵落としを喰らわせる。

キヨマサは苦しそうに咳き込みながら、小さく「はい」と言った。