【twst】やって来たのは騒がしい者で。【男主】

お客様は ページ36

「ふぅ」


「いや ふぅ じゃないですよ。なんです？あれ」



呑気に終わったとため息をついたAさんに、思わず言葉が出る

一体何処に行けば自分の体をすぐに売ってくる店員に会えるんです？そう、モストロ・ラウンジですみたいになって、密かに狙っている又は貶めたいと思っている者が殺到したらどうするのおつもりでしょうかね



「え、水が服にかかったから謝れって言われたので言う通りにした結果ですが…？」


「いや何も自分の体を差し出さなくてもいいでしょう」


「小エビちゃんはジェイドのなんだからもっと自分を大事にしなきゃ」


「そうですよAさん。Aさんはフロイドのなんですから傷一つもつけてはなりません」


「は？」


「はい？」


「いや俺は俺のですが？そして傷一つもダメはハードル高いですね…？？」



こんな時にも謎の喧嘩をするこのウツボ共には後で喝を入れるとして

Aさんのすぐに自分を売り出す所は感心出来ませんね



「俺、こういうおしゃんてぃーなお店とか来たことなくって…こんな感じにしなきゃいけないのかなぁと」


「イメージ偏りすぎでは？」



偏見がものすごいですね
確かに紳士の集うラウンジですが、ここまでのサービスはしていませんよ…



「え、でもほら、『お客様は神様』って言うじゃないですか。なら何とかして満足してもらわないといけないかなって」


「お客様も人間ですよ」


「うわその言葉故郷に全国放送したい」



真顔で言われましても
Aさんの故郷は一体どんなところなのでしょう
魔法を使える者は一人もいない代わりに科学の進歩が凄まじいと以前聞いたことがありますが…

お客様を神様だと言うのはいいことではありますが、何もお客様全員がそうではないと思いますがね



「確かに、ルールやマナーを守ってくださるお客様はそうでしょうが、先程のようにご自分で水をかけておきながらAさんに謝罪を求めるような下衆には必要のないことかと」


「ジェイド先輩怒ってます？怖いです」


「怒ってませんよ(笑)


Aさん。あのような下衆に次に遭遇した際は僕らにお申し付けください。五体満足では帰しませんので」


「ﾋｪｯ殺意高め…」



なんだか妙にジェイドの機嫌が悪いですね…？
いやフロイドもなのですが



「ジェイドぉ、俺も手伝う〜」


「助かります」


「海のギャング怖…」


「やめなさいラウンジを潰す気ですか」



最近二人共暴走しすぎでは？？？

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