三十話:母上 ページ32
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振り返った先にいたのは、少々ふくよかな体格の女性。この人は、トントンのお母さんである。
俺は人混みの中にいたが、失礼しますと人をかき分けてトントンの母の方へ走っていった。以前見かけた時よりも少し顔に皺が増えたように見えるが、流石に女性にそれを言うのは失礼すぎるだろと自身を叱って並込む。
「あら〜Aちゃん…見ないうちに大きくなって…！！」
貴「あはは、どうもどうもっていだだだだっ、いだいいだい！」
体も随分と引き締まっていい男になったわね、と俺の横腹をつねる母上。あの、普通に痛いです。貴方が引っ張ってるの俺の皮です、わかります？？
若干暴力的な部分はトントンに酷似しているが、それ以上におおらかで豪快な女性であることは知っている。この人は本当にいい人だ、俺の腹痛いけど。
「どう？トントン元気にしてる？」
貴「ええ元気ですよ。そういえば彼、以前お母様のことババコンガと紹介していましたけど…。」
「あらやだっ、うふふ、ちょっとあのクソ息子ぶちのめしてくるわ。」
貴「ちょちょちょちょっとまてぃ！！」
袖をまくりながらガチトーンで歩き出した母上を慌てて腕を掴み止めた。視線がちゃんと王都の方向いてるの怖すぎる。
今頃トントンは城で背筋を凍らせていることだろう、これはいい手土産が出来たと満足した。彼ら一家は本当に面白い。
「Aちゃんも元気そうでよかったわ。グルッペンちゃんは？」
貴「彼も相変わらず元気ですね…。」
「そうよかった、フューラーさんにも伝えておくわね！うちの街、ちょっとした事件が起きちゃって今みんなピリピリしてたから…来てくれたのがAちゃんでよかった。気をつけてね！！」
貴「ありがとうございます。お母様も戸締り等しっかりするように！！」
釘を刺すように少々強い声で注意を促せば、わかったわぁと呑気な返事をしてふりふりと手を振って戻っていく彼女。
怒ると怖いかったり冗談が笑えないところはとてもトントンに似ているけれど、あぁ無鉄砲なところは全くトントンと似ていないなぁと、思わず笑みがこぼれた。
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傘木わう(プロフ) - ピースさん» ご協力ありがとうございます、よろしくお願いします！！ (2022年5月8日 19時) (
レス) @page48 id: c70dfcf180 (このIDを非表示/違反報告)
ピース - 検索避け!そうでした,ごめんなさい次から気をつけます (2022年5月6日 8時) (レス) id: b650542de4 (このIDを非表示/違反報告)
傘木わう(プロフ) - ピースさん» コメントありがとうございます！沢山の人と絡ませたいあまりにどんどんとキャラを出しています…検索避けにご協力くださると嬉しいです！親しい仲には気を抜いてしまう系男子です、ぜひ！！！ (2022年5月5日 19時) (レス) @page47 id: c70dfcf180 (このIDを非表示/違反報告)
ピース - 更新お疲れ様です！エミさんがでてきましたね！初期のような敬語ではなく、崩しているのが完成度高杉くん、、惚れていいですか？ (2022年5月5日 0時) (レス) @page47 id: 3795c39556 (このIDを非表示/違反報告)
傘木わう(プロフ) - 三日月さん» わ、コメントありがとうございます！！皆あまりすぎる褒め言葉いただけて光栄です…！！応援ありがとうございます、頑張ります！！ (2022年4月25日 22時) (レス) id: c70dfcf180 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：傘木わう | 作成日時：2022年4月4日 0時
