束縛魔～Takeru.S～2 (ページ12)

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撮影終わり、倫也さんに挨拶する。

『お疲れ様でした！あの、すごく、勉強になりました！またよろしくお願いします！』

倫也さんへの敬意を述べて、深々と頭を下げる。

「わあ、すごい丁寧だねAちゃんは。」

『いえ、あの、倫也さんのテクニック(？)に感動しました！！サラッとあんなこと出来るなんて…私には思いつきません、、！』

「ああ、あれね？ただAちゃんが可愛いからしただけだよ～」

『そんな滅相もない…またよろしくお願いしますっ！』

「こちらこそね～」

にこっと笑う倫也さん。

その笑顔はかなり幼さを含んでいて、本当に自分より年上なんて信じられないほど。

『じゃあ、失礼します！』

「あ、待ってAちゃん、」

くるっと背を向けて帰ろうとすると、腕を掴まれて、倫也さんが私の髪に手を伸ばした。

「ピン、曲がってるよ」

『えっ？本当ですかっ？すみません、』

撮影中のように、またサラッとこなす倫也さん。

私はまた、目を輝かせて言った。

『これもテクニックですね！？本当に勉強になりますっ！！』

「…そう、よかった！」

目を細めて、倫也さんは笑った。

全力でお辞儀をして、スタジオを後にした。