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あの後家まで送るよと言ってくれたので、少し暗くなってきた夕方の道を2人で歩いてる。
レジ袋も気づいたらディノくんの手にあった。
「ディノくんが初めての彼氏だよ」って伝えたら、「僕もだよ」って返ってきたのには驚いたな。
そんな初彼氏初彼女の私たちは緊張でなにも喋れずにいた。
時折手が触れ合うから、余計に心臓をドキドキさせた。
小さな交差点の信号に捕まった時、ディノくんの大きな右手が差し出された。
DN「…手…握ってもいい?」
さっきの告白の時とは打って変わって、目線を逸らしながらいう彼はとてもかわいかった。
「…うん」
ゆっくりと指と指が絡み合うと、なぜかすごく安心した。
しばらくすると節約のために借りた小さなアパートに到着した。なにも話さなかったけど、全然苦痛ではなくてむしろ居心地が良かった。
私の部屋は一階の1番右の部屋
手を繋ぎながら鍵を開けたけど、一向にレジ袋を返す気配がない。
ディノくんの顔を見上げると、とても寂しそうな顔をしていた。
「…ディノくんご飯食べた?」
DN「…え…食べてない」
「……食べていく?」
DN「…いいの?」
私は頷きディノくんを招き入れた。
作っている間は緊張してリラックスできてなかったみたいだけど、食べ始めたらいつもの笑顔で美味しいと言ってくれて、私も少し緊張が和らいだ。
片付けはやると聞かなかったから一緒にやった。
すると、キッチンを出ようとしたところで後ろから抱きしめられた。
「……」
驚きと緊張でなにも言葉が出ない。
DN 「ごめん。ずっとこうしたかった」
ディノくんの方を向きたくて身体をよじると、意外とすんなり腕が溶けたから今度は私から抱きついた。
驚いたのか数秒固まってたけど、すぐにキツく抱きしめられた。
服の上からじゃあんまり分からなかったけど、筋肉がすごい。
少し腕が緩んだから何となく顔を上げると、あの時と同じ熱のこもった目をしていた。
ゆっくり顔が近づいてきて唇が触れ合った。
一度離れた唇はすぐにまた触れ合い、どんどん深くなって行った。
私は何もかもが初めてで、ディノくんだって同じなはずなのに、何でこんなに上手なんだ。
気づいたら壁に背中が付いていた。こんなに近くにいるのに、もっと近くに行きたくて首に腕を回した。
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雛ガラス(プロフ) - れいらちゃんさん» ありがとうございます!!!頑張ります!!! (2022年12月20日 1時) (レス) id: 546ce68c7d (このIDを非表示/違反報告)
れいらちゃん - やばい笑笑面白すぎwww (2022年12月20日 0時) (レス) @page8 id: 1cbaff6b69 (このIDを非表示/違反報告)
雛ガラス(プロフ) - 有菜さん» 笑笑 (2022年12月5日 13時) (レス) id: 546ce68c7d (このIDを非表示/違反報告)
有菜 - ふぁww (2022年12月2日 16時) (レス) id: d4ad85c4b8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ねぎとろ | 作成日時:2022年11月30日 15時