55.Yes,he can!!! ページ14
武道は叫びながら、ナイフを自分の手から引き抜き、道路へ放り投げた。
何度もキヨマサに突進する。
しかし、殴り返されるばかりだった。
「どうした花垣ぃ！？
まだ一発ももらってねぇゾ！？」
キヨマサは、元の人生における大きな分岐点といっても過言ではなかった。
事実、彼に出会って東卍の兵隊になり、地獄のような日々が続いた。そこから逃げ出すことを最優先にした結果、武道は今のような生活を送っている。
しかし、武道のダメな人生は、キヨマサのせいではない。運のせいでもない。
「殴り殺してやる」
武道はそれに気がついていた。
「うらああぁ」
本当は、全部自分が悪かったのだ。
一度負けたくらいで立ち向かわなかった、己の弱さのせい。
武道はそれを悟っていた。
だからこそ、今、何度もキヨマサに立ち向かっている。
ガッ、と武道はキヨマサをホールドした。
キヨマサは武道の腹に膝蹴りをするが、武道は離さない。
武道は大きく口を開けると、キヨマサの脇腹に噛み付いた。
「っ痛ぇ！！」
初めてキヨマサにダメージを与えた。
キヨマサは振り払うために、武道の背中を殴り続けた。
「あ゛あ゛あ゛あ゛！！」
冷静さを失ったところで、武道はキヨマサの背中におぶさるような体制になった。首に腕を回す。
「マイキー君になれなくたっていいっ！！
オレはッッ
花垣武道だ！！」
武道はキヨマサの首を締める。キヨマサは苦しそうにもがくが、武道は決して離さない。
“
「ぁが」
やがて、キヨマサは白目を剥き、武道をおぶさったまま膝から崩れ落ちた。気絶したらしい。
武道は大の字に手足を広げ、寝転がった。
「勝った……？
リベンジ……成功……」
武道の息は荒かった。
ヒナは心配して駆け寄ろうとしたが、武道が止めた。
武道はキヨマサを倒した。しかし、敵はキヨマサだけではない。まだ取り巻きが5人程度残っている。
「コイツらなら心配ない」
「え？」
武道が顔を上げると、倒れている3人と、Aと、Aと戦う2人が目に飛び込んできた。
「僕が相手するから」
Aは血塗れだった。
痛々しそうな見た目に反して、顔はまるっきり無表情だった。
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わがはい(プロフ) - りなさん» そう言っていただけて嬉しいです、ありがとうございます。励みになります！ ご指摘ありがとうございます。名前の変換修正いたしました。 (2022年4月20日 15時) (
レス) id: fe7c1fcf9f (このIDを非表示/違反報告)
りな(プロフ) - すごく面白いです✨更新これからも楽しみにしてます💕あと名前の変換ができてないです…😢 (2022年4月20日 9時) (レス) @page2 id: 047ec70aff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：わがはい | 作成日時：2022年4月19日 19時
