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とにかく、今日はとりあえず帰ってもらおうとしたが、
聞けば事務所へは結構な距離があるらしく、当の本人も「泊めろ」と煩いので、仕方なく泊めることにした。
とりあえずどちらも風呂に入り寝巻に着替えれば、ぼーっとテレビのチャンネルを変え続ける左馬刻君が話しだす。
「つーかよぉ、男と女二人きりで泊まるなんざ、誘ってるよーなもんだよなァ?A」
『は、はぁ!?何言ってんの!!?』
「ほら、いーから上向けや」
体制を変え、強引に私の顔に触れる。距離が今までになく近くて、ぎゅっ、と目を瞑った。
・
「何本気になってんだよばーか、」
『え、は…?』
はは、と笑みを見せれば、さっと私から離れテレビの方に戻る彼。
状況が理解できず混乱していると、冗談だと言われ、顔が真っ赤になってしまった
ほ、本気かと思ったわ馬鹿…演技力高すぎだっつの…!!
「抵抗しときながらホントは期待してたんだろ?」
『は、はぁッ!?んな訳無いじゃん!!!』
「うわ、まじで期待してたのかよガチで引くぞ」
『聞いといてそれ!?』
『と、にかくもう寝よ!明日仕事だから!!』
「あーそーかよ、んなら俺も寝るか」
・
電気を消して数分後、ベランダから夜の街の光が入って来て、少し部屋が明るくなる。
ふと、横を見れば彼がいて、長い睫毛と、サラサラな髪が少し照らされ、綺麗だった。
『話したのホント久しぶり』
思えば、彼が小中学校で同じクラスだった人を記憶していた事が意外だ。
嬉しい。とても、叫びだしそうなくらい。
何十年もたった今でも、私の初恋の相手は忘れもしないキミなんだ。
こうやって、また巡り会えたら、ますます、彼へと手を伸ばしたくなる。
ねぇ、左馬刻君、
・
・
『すき』
・
・
「……あ”?」
『ぎゃああああああああああ』
「うるせぇ大声出すな女の癖に!!!今夜だっつの」
『さーせん』
小さな声で言ったのに何で目覚ますんだよこの人警戒心強すぎか。
そんな事言うとまた切れられるからやめておくか…
…それにしても、さっきの聞こえただろうか。
でも聞かれててもいいや。
またいずれ伝える日が来るんだから。
その時はちゃんと、
ちゃんともう一度伝えよう。
・
人生二度目の告白を。
・
――
「ッチ、このクソ女ちゃんと俺見て言えっての…」
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千秋(プロフ) - ゆきたにさん» えええ、ありがとうございます…!!!(涙)楽園だなんて……ゆきたにさんの推しさんもっと格好良く書けるように努力しますのでこれからも宜しくお願いします…! (2019年5月23日 6時) (レス) id: bd08af8d27 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきたに - えっすごい好きです …………… 普段夢小説とかあんまり読まないんですけどこれは推し … 推しが居た … ここが楽園 … 次の更新楽しみにしてますね ………… (2019年5月22日 20時) (レス) id: f934e0e476 (このIDを非表示/違反報告)
彩琶(プロフ) - さまとさん» あ、あ、あ、ありがとうございます!!!そう言って頂けて嬉しい限りですー!!泣 期待にお応えできるよう精一杯努めるのでよろしくお願いします〜!(^O^) (2019年2月28日 19時) (レス) id: bd08af8d27 (このIDを非表示/違反報告)
さまと - こ、こ、こ、此処に神がおられましたか!!!本当に最高です左馬刻様格好良い…泣 これからも更新楽しみにしてます!!頑張ってください!! (2019年2月27日 0時) (レス) id: c3b5345932 (このIDを非表示/違反報告)
彩琶(プロフ) - どぽぽ2さん» ありがとうございます!!!そういっていただけで嬉しい限りです泣きます((( 亀更新にならないよう精一杯努めますのでよろしくです!! (2019年2月26日 22時) (レス) id: bd08af8d27 (このIDを非表示/違反報告)
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