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＊
「もしも、世界が二つに分かれるとしたら」
「何と何で？」
「正義と悪で」
「正義の反対は悪じゃないって、言ってなかったか？」
「なら不正義でもいいんだけど」
「弱そうな名前だな」
「それで世界が二つになるなら、どっちだと思う？」
「案外、悪に連れて行かれたりして」
「正しいだけが正義じゃないって言うもんね」
「奴らがもしも正義にいたらどうするんだ？」
「次は良い人と悪い人で分けよう」
「あんまり変わらないな」
「ベルモットって、実は良い奴なのかもって思う時があるんだ」
「…分からなくはないけど」
「無意味な殺しはしないし、何だかんだで守ってくれたこともあった」
「だけど、正義にはなれないな」
「自ら悪を選びそうじゃない？」
「それは言えてる」
「もし、他のみんなが正義に行ってしまって、自分一人だけ残されたら」
「それは無いさ。その時はきっと一緒だ」
「一人はないって？」
「一人はない、絶対に」
「悪の所でうろうろしてたら、案外秀一がいたりしてね」
「赤井の名前は出すな……って、今なんて？」
「ええ？あー………………赤井？」
「違う、今なんてアイツのこと呼んだ？」
「…秀一、かなあ」
「……やっぱり、優しくできない」
＊
「……夢をみた」
「へえ、どんな」
「三人の夢だった。三人でずっと、ライの悪口を言ってる」
「あはは、いいなそれ」
「解明度も解像度も380％だった」
「……380%？」
「分からないけど、それくらい壮大で綺麗な夢だった、」
「…10月6日に、関係ある？」
「んふふ、私は2月22日」
＊
Fin.
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作者名：くさの | 作成日時：2018年6月17日 15時
