元彼と結婚しました【五条悟】２ -完結-

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『“ はじめまして “

五条 悟です』


「は、じめまして

A Aです」



─ １０年ぶりに再会した僕たちは、



『まずはこれ書いてくれる？』


「離婚…届？ですか？」

　

─ 同日に２枚の届け出を書く

普通ならありえない夫婦になった。


　

「もし良かったら、食べますか？

１人の量を作るのにまだ慣れてなくて」

　

─ どんな時でも僕に尽くしてくれようとする

Aへの気持ちを忘れることも、

嫌いになれることもなく、



『お願いだから、

僕が行動を把握できるようにして』


と守るために頼み込んだ日もあった。


　

『今日の朝ごはんなに？』


「今日は時間があったので和食にしてみました」
　

『行ってらっしゃい』


「行ってきます」


─ そして徐々に普通の夫婦らしくなって、



『フリだけだから

それっぽい声出して』


『A、愛してるよ』
　


一緒に過ごすうちにどんどん自分の感情や気持ちが

抑えられなっていく。

　

　
止めていたはずの歯車が、

　

『まさか見られるとはね…』


「どうして、わたしとの写真が…？」
　


１枚の写真をきっかけに動き出した。

　


『僕は真依に嘘ついたことあるよ』


「…だけど、その嘘は

私のためについた嘘じゃないんですか？」



─ 昔のことを答え合わせするように、




「…今日、悟さんとお出かけ本当はしたかったです」

　

『うん』
　


「…このワンピース見てもらいたかったし、

一緒にいてほしかったです」
　


『ごめん、

だけど僕もこれを着ているところは

アイツじゃなくて僕が１番に見たかったよ』

　


─ 今のお互いの気持ちを答え合わせするように


僕たちは半年間を過ごした。

　



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