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『さっき知り合いとたまたま会ったので
家まで送ってもらいます』
“ いや、ですが… “
『位置情報はONにしてるので
と悟さんにお伝えください。
お忙しい時に連絡してすみません』
そう言って電話を切ると、
すぐに位置情報を許可して彼の元へと戻る。
別に彼を信用してないわけじゃないけど
心配性の悟さんでもこれだったら許してくれるはず。
『ごめん、お待たせ』
「よし、行くか」
車に乗り込むとドライブをしている事に気づいたけど
このまま帰ったとしても、
誕生日なのに１人悲しく過ごすだけだから
何も言わずに
呆然と景色を眺めていれば手を握られる。
『片手運転は危ないよ、離して』
「信号待ちだから大丈夫」
手を引けば、
すぐに後頭部に手を回されキスされた。
『本当にやめて…！』
「別に減るもんじゃないだろ」
『もういいから、送ってくれてありがとう。
どこでもいいから下ろして』
鞄を持って彼を睨めば
「どこでもいいわけ？」
『本当にどこでもいい』
そう言えば車のスピードは上がり、
煌びやかな建物へと入って行く。
ホテルだと気づいた私は
逃げなきゃと思い
車が止められるとすぐに車を降りて走り出すと
余りの走りにくさにパンプスだったことに気づいた。
離れなきゃと思うほど足が絡まってすぐに躓き、
近づいてくる彼に
後退りをしながら距離を取る。
「あー、痛そう。
膝から血出てんじゃん。
そんな逃げなくてもいいのにさ」
そう言って彼はわたしの目の前にしゃがみ込むと
『…お願い、帰って』
「俺さ、やっぱお前がいないと無理なわけ。
それはAもだろ？」
わたしの言葉を無視して話す彼に、
背筋がゾクっとする。
『…違う』
「そんな釣れないこと言わずにさ、
より戻そうぜ。
お前と別れてからさ、家帰っても疲れがすごいし」
彼は私にそばにいて欲しいんじゃ無い
ただ彼の世話をしてくれる人が必要なだけ
ちゃんと言わなきゃと思って立ち上がる。
『ごめんなさい。
私たちの間に愛なんてない、
だから別れて正解だったと思う』
しっかり目を見て言えば、彼は唇をかみしめ
強引に手を引くと
ホテルへ入って行こうとする。
そんな時だった
「はは、笑える。
すごい嫌がられてんじゃん、お前」
その声に振り返れば
そこには明らかに苛立った悟さんがいた。
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もも(プロフ) - こんにちは。スピンオフのお知らせ拝見しました。是非拝見しましたので、パスワード教えて頂けますでしょうか。お願いします (2021年1月29日 16時) (
レス) id: 18c17e118b (このIDを非表示/違反報告)
mai(プロフ) - milyyさん» こんにちは、はじめまして！素敵なコメントありがとうございます。今週末に完結予定なのでお時間のある際に見ていただけたら嬉しいです！また続編でもお会いできますように (2021年1月29日 15時) (レス) id: dbb7e95a8d (このIDを非表示/違反報告)
milyy(プロフ) - こんにちは。初めまして。この作品、とても好きです！！何かこう、言い表せない感じのもどかしさや切なさがあって、素敵です！ 応援してます！ (2021年1月4日 23時) (レス) id: fb7da08eec (このIDを非表示/違反報告)
mai(プロフ) - アネモネさん» コメントありがとうございます！他の作品を読んでくださったなんて…！涙が溢れ出しそうです…。もうそのコメントがわたしの元気と癒しになっています…！この作品を見つけて読んでくださりありがとうございます！また続編でもお会いできますように…！ (2021年1月3日 9時) (レス) id: 43a53e8322 (このIDを非表示/違反報告)
mai(プロフ) - ホログラムさん» コメントありがとうございます！もしかして一気読みしてくださったんですか？！すごくすごく嬉しいです！ホログラムさんのコメントにドキドキニヤニヤしました！この作品を見つけて読んでくださりありがとうございます！続編でもお会いできますように！ (2021年1月3日 9時) (レス) id: 43a53e8322 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：mai
| 作成日時：2020年12月23日 10時
