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私たちの始まりは、１匹の猫との出会い。
学校から帰っていると急に降ってきた雨に
急いで走っていれば
わたしの足は突然止まる。
神社に引き寄せられるように階段を上り
どこからかする声を辿るため、
必死にあたりを見渡した。
『…あ、いた』
小さな猫に手を伸ばして抱き抱え、
屋根のある小屋の下に行き
わたしの服もびしょ濡れだから
もしかしたら意味がないのかもしれないけど
体温は多分高いはず
そう思いながらお腹で必死に震える猫を温める。
「お前なに？腹でも壊してんの」
『え…？』
目線を上げればサングラスをかけた男の子が
わたしの方を睨んでいた。
これがわたしと悟さんの出会い。
『…いや、猫が震えてるから温めてて』
お腹で抱きしめていた子猫を彼に見せると
舌打ちして黒い上着を脱ぎ出す。
「そのままだと体調壊すぞ」
バサッと投げられた服はわたしの頭にかかって
『使ってもいいんですか？』
「俺は濡れてねーから勝手に使え」
お礼を伝えて、
子猫をその服で包み込む。
「…お前って馬鹿？」
『…え？』
彼はそのままため息をつくと、
「目瞑ってろ」
『どうしてですか？』
「いいから」
と言われてぎゅっと目を瞑れば
すぐに体が持ち上げられる。
驚きのあまり目を開ければすぐに
「瞑れって言っただろ」
と目に手を当てられて
「そのちっせえの離すなよ」
と言われわたしはまた目を閉じると猫を抱きしめる。
それからの感覚は不思議でしかなくて、
ジェットコースターに乗っているような
体がふわりと浮く感じがした。
もう一度、彼に声をかけられて目を開ければ
神社にいたはずなのに
知らないマンションの下にいて
『あの、ここは…』
「別に誰かが住んでるってわけじゃない持ち家」
彼はそのままスタスタと進んでいき、
わたしもその後ろを早歩きで追いかける。
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もも(プロフ) - こんにちは。スピンオフのお知らせ拝見しました。是非拝見しましたので、パスワード教えて頂けますでしょうか。お願いします (2021年1月29日 16時) (
レス) id: 18c17e118b (このIDを非表示/違反報告)
mai(プロフ) - milyyさん» こんにちは、はじめまして！素敵なコメントありがとうございます。今週末に完結予定なのでお時間のある際に見ていただけたら嬉しいです！また続編でもお会いできますように (2021年1月29日 15時) (レス) id: dbb7e95a8d (このIDを非表示/違反報告)
milyy(プロフ) - こんにちは。初めまして。この作品、とても好きです！！何かこう、言い表せない感じのもどかしさや切なさがあって、素敵です！ 応援してます！ (2021年1月4日 23時) (レス) id: fb7da08eec (このIDを非表示/違反報告)
mai(プロフ) - アネモネさん» コメントありがとうございます！他の作品を読んでくださったなんて…！涙が溢れ出しそうです…。もうそのコメントがわたしの元気と癒しになっています…！この作品を見つけて読んでくださりありがとうございます！また続編でもお会いできますように…！ (2021年1月3日 9時) (レス) id: 43a53e8322 (このIDを非表示/違反報告)
mai(プロフ) - ホログラムさん» コメントありがとうございます！もしかして一気読みしてくださったんですか？！すごくすごく嬉しいです！ホログラムさんのコメントにドキドキニヤニヤしました！この作品を見つけて読んでくださりありがとうございます！続編でもお会いできますように！ (2021年1月3日 9時) (レス) id: 43a53e8322 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：mai
| 作成日時：2020年12月23日 10時
