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「どうぞ」
後ろの扉を開けられて、
乗り込もうとすると伊地知さんは
窓にあるカーテンをしめる。
「景色がなく申し訳ないのですが…
五条さんからの指示でして」
『あ、いえいえ！
すみません』
そのまま車は発進して
伊地知さんの運転姿を後ろから眺めながら
悟さんと伊地知さんの関係を考える。
五条家に仕える人間なら、
結婚したことは知っているはず…。
ということは職場の人…？
『あの、すみません』
「はい！どうされました？
あ！温度調節しましょうか？」
『大丈夫です！
お気遣いいただきありがとうございます。
あの伊地知さんと悟さんの関係って
聞いてもいいですか？』
「ちなみに五条さんの職業はご存知ですか？」
『はい、高校の先生をされてるんですよね』
「聞かれたのはそれだけですか？」
『はい』
バックミラー越しに見えた伊地知さんの表情は
一瞬考え込んでいるように思えて
「職場でいうと上司と部下といったところでしょうか」
『悟さんが上司に当たるんですか？』
「そうですね、そうなります」
それから途中でコンビニ寄ってもらって
伊地知さんにちょっとしたお礼と
今日は作ることができなかったから昼食を買う。
『すみません、お待たせしてしまって』
運転席で待っていてくれてもいいのに
わざわざ外に出てわたしが帰ってくるのを迎えてくれて
車に乗り込むと発進準備をしようとしている
伊地知さんにコーヒーと甘いお菓子を渡す。
「いただけません！
これも仕事ですから」
『わたしのせいでお仕事増やしてしまっているので
せめてものお礼をさせてください』
そのまま伊地知さんに買ったものを押し付けて
わたしは自分に買ったコーヒーを開けて飲む。
「そのコーヒー…」
『…あ、伊地知さんも甘い方がよかったですか？』
「いえ、なにもありません。
わたしはブラックの方が…いただきます」
そのコーヒーの言葉の続きが気になりつつも
カーテンをされて何も見えない景色を呆然と見つめる。
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もも(プロフ) - こんにちは。スピンオフのお知らせ拝見しました。是非拝見しましたので、パスワード教えて頂けますでしょうか。お願いします (2021年1月29日 16時) (
レス) id: 18c17e118b (このIDを非表示/違反報告)
mai(プロフ) - milyyさん» こんにちは、はじめまして！素敵なコメントありがとうございます。今週末に完結予定なのでお時間のある際に見ていただけたら嬉しいです！また続編でもお会いできますように (2021年1月29日 15時) (レス) id: dbb7e95a8d (このIDを非表示/違反報告)
milyy(プロフ) - こんにちは。初めまして。この作品、とても好きです！！何かこう、言い表せない感じのもどかしさや切なさがあって、素敵です！ 応援してます！ (2021年1月4日 23時) (レス) id: fb7da08eec (このIDを非表示/違反報告)
mai(プロフ) - アネモネさん» コメントありがとうございます！他の作品を読んでくださったなんて…！涙が溢れ出しそうです…。もうそのコメントがわたしの元気と癒しになっています…！この作品を見つけて読んでくださりありがとうございます！また続編でもお会いできますように…！ (2021年1月3日 9時) (レス) id: 43a53e8322 (このIDを非表示/違反報告)
mai(プロフ) - ホログラムさん» コメントありがとうございます！もしかして一気読みしてくださったんですか？！すごくすごく嬉しいです！ホログラムさんのコメントにドキドキニヤニヤしました！この作品を見つけて読んでくださりありがとうございます！続編でもお会いできますように！ (2021年1月3日 9時) (レス) id: 43a53e8322 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：mai
| 作成日時：2020年12月23日 10時
