転校生は稲荷崎の元マネージャー１

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「予選なら絶対通過させるから、


サムは俺ら信用して治療に専念しい」
　

　

侑くんがそう言って治をなだめようとすると




「───けどっ！！！─っ」

　
　
　
　

声にならない声を聞いた瞬間、


治が泣いてることを知った。







私のせいで。





私の不注意で。





侑くんには負けたくないって言って、

いつも自主練習してたのをずっと見てた。

　

　
“ ツムには負けたくないからな “

　
　
　

ってたくさん努力してるのも知っていた。
　



すごい頑張ってたのに。

　

頑張ってた、のに─────。






気がつけば私も声を押し殺して泣いていた。


　


・




　

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