ANOTHER6 ページ6
「ざまぁみろ!」
「あたしからあの人取ったからよ」
「男好きの垂らしが!」
「このまま死んじまえ!」
そんな女達の声が遠くに感じる
それでも頭は冷静で人間て愚かな生き物だな、なんて考えている自分がいる
そして、さらに遠くから誰かが走ってくる足音が聞こえる
「光那さん!」
珍しく額に汗を流すその人を見てクスリと笑う
そして、そのまま限界がきてあたしは意識を手放した
ごめんね?英里さん
また迷惑かけた
そう思いながら
________________
僕は職員室に野暮用があってその帰り道、屋上で女の子達に罵られているであろう光那さんを見つけた
あの人のことだから大丈夫だろうけど心配だ
そう思い様子を見るために屋上に向かう
そして、僕が屋上に続く階段の前の通り道に差し掛かった時…
上から何かが落ちて来るのが見えた
それが人だと言うことに気がついた時にはもう遅かった
その人が光那さんだと分かると僕は光那さんに駆け寄る
光那さんは相当痛いはずなのに虚ろな目をしながら上にいる女達を見て嘲笑っていた
その顔にゾクリとした
そして、その虚ろな瞳を僕に向けるとまたクスリと笑いユックリと瞳を閉じた
その瞬間、僕の中で何かがキレタ
.
10人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:緋泣 | 作成日時:2015年2月11日 22時