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あたしの表情の変化から読み取ったアッくんが口を開く
「あの時周りにいた子たちは英里さんが退学処分にしたよ」
成る程ね
『へぇー納得』
あたしがそう言うと同時にリツが戻ってきた
「あれ?どーしたのよーこの空気」
戯けて聞いて来ているけど目が真剣だった
『あたしが階段から落ちた日のこと聞いてたの』
そう言うと目の色が変わる
「リョー話したのか?」
その問いかけに頷く凌ちゃん
「んじゃ、フェアじゃねぇ〜から俺からも聞こうかね〜?」
そう言って鋭い視線をあたしに向けて来た
リツが戻ってきたら聞かれるのは分かっていた
だから、焦ることもない
「なるほど〜?姫には全部予想通りってか〜?」
ヘラヘラ笑うリツ
「じゃ〜その腕の傷はどうしたのよ?」
ん?と言って聞いてくる性悪
『面倒事に巻き込まれた』
「面倒事って?」
『女』
「それは今回の質問に関係あるんだな」
『そうね』
「なるほど〜まぁ大体は分かったじゃんかよ?何か手伝って欲しいことがあったら言えよ〜」
そう言ってあたしの頭を撫でるとリツはいつもの顔つきに戻る
他の3人もバカじゃない今の流れで大体のことは理解したはず
「ほらほら〜リッちゃんが愛情込めて作ったんだから早く食べなさいな」
そう言ってあたしの前に水をおいてくれる
それからはいつも通りに会話して食事を楽しんだ
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作者名:緋泣 | 作成日時:2015年2月11日 22時