ANOTHER29 ページ29
『白川ノエル』
あたしがその名を呼ぶとビクリと凌ちゃんとアッくんの肩が揺れた
『知ってるのよね』
責めるような口調になってしまったのは仕方ない
凌ちゃんが、あたしに嘘を吐いた時点で言い訳は許さない
それを3人も気がついている
伊達に族で幹部をやっていないなと思う
「…ミィ…それは」
たどたどしく言う凌ちゃんをギロリと睨む
大の大人が女子高生相手に何ビビってんだか
『凌駕』
低く名前を呼ぶ
アッくんと伊織くんは諦めたように笑う
「凌、諦めろって言ってるだろ。ミィの真剣さを無下にするみてぇなことはよくねぇよ」
アッくんの言葉に凌ちゃんは黙る
それを見計らって声をかける
『アッくん?何があったの』
「あの日、ミィが意識を失った後に英里さんがキレて精神的にあの女を殺しちゃったってわけ」
そうニッコリ笑って答えるアッくん
『成る程ね、そんなに面倒事に巻き込まれたのが許せなかったのね』
そう言うあたしに悲しそうな顔をする3人の顔は見えていない
これで、全て繋がったわ
今日絡んで来た女は多分、白川ノエルと仲が良かったのね
でも…あの周りにいた取り巻き達をあたしは復学してから見ていない
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作者名:緋泣 | 作成日時:2015年2月11日 22時