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ANOTHER23 ページ23

『んーん、ないよ凌ちゃんにお任せ』


あたしがヘラリと笑って言うと凌ちゃんは少しだけ顔を歪めた


「そんな顔、他のやつに見せて欲しくないな」


ボソリと何か言った凌ちゃんの声は小さすぎて聞き取れなかった


「そっか、じゃあ六花(リッカ)の店にでも行こうか?」


そうニッコリ笑う凌ちゃんに頷く


「最近あいつ煩いんだよ姫に会いたい!って」


そう疲れた様に笑う凌ちゃんを哀れんだ目で見つめる


六花は見た目は王子様の様だけど口を開くとノラリクラリとしていて掴めないそんな人


きっと、リツにいい様に振り回されてるんだろうな


「で?何かあったの」


そう問いかけて来た凌ちゃんの横顔は真剣そのものだった


『大したことないよ。ただ、面倒な子がいてね』


あの女のことを思い出しながらそう言う


「そっか、まぁ何か手を出して来たら2度と光を見れない様にしてやるから」


そうニッコリとさっきみたいに笑うけどその笑みは黒い


凌ちゃんは、腹黒なんだ


あたしが信頼を置いている4人の中で1番大人な考えができて苦労人な凌ちゃん


けど、1番怒らせてはいけない人でもある









.

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作者名:緋泣 | 作成日時:2015年2月11日 22時

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