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「…まぁ､別に気にするなってことだ｡それでも気にするって奴は､私がここにいる間の話し相手になってくれると助かる」
そう力なく笑う彼女は酷く儚げだった｡
父から全て聞いた｡
生い立ちも､今の状況も､これからの事も｡
『…確実に言える事は､彼女は誰も責めないという事だ｡年齢に対して､あまりにも達観し過ぎている』
『お前の行動に対して､警戒したり苛つくことはあったかもしれない』
『それでも､警告などだけで済ませていた筈だ』
『…』
『…あの子はきっと､誰も悪くないと言うだろう｡その後のことは､お前が決めなさい』
父にそう言われて､俺は何も言えなかった｡
いつも戦略を考える時はいくつも思い浮かぶのに､何も思いつかない｡
仲間たちと話しても､一人で考えても､何も分からなかった｡
「…そんな事で､いいのか？」
「思い付くのがこれしかないんだよ｡閣下直々に､動くなと言われてるし」
だから､そう言われて頭の中が真っ白になった｡
青天の霹靂､と言うやつだろうか｡
苦笑いを溢す彼女は､白銀に変わってしまった髪を揺らす｡
「…しゃーないなぁ！！寂しがり屋のヨミのために毎日来たるわ！」
「いや､課題終わったんかお前」
「はいダウト｡シャオロンは未だ手をつけてません｡ちなみに俺は全部終わったので毎日来るね」
「残念やなぁシャオロン！俺も終わっとるから毎日来るわぁ！」
「持ってきますぅ！」
元から友好的だったひとらん､シャオロン､コネシマが
わっ､と彼女のそばに行き､そこだけ色付く｡
すぐ近くにいるゾムは､彼女に未だ手を繋がれている｡
「…じゃあ､俺は戦略図でも持ってくるとするか」
「それは国的にアウトめう」
「ええねん､俺次期総統やし」
「アカンやろ何考えてねん！またどつかれるわ！」
「…ふはっ､流石に国の情報は見れないなぁ」
彼女が笑ったことで､その場のギクシャクしていた空気は柔らかくなった｡
彼女は､魅せる能力でもあるのだろうか｡
彼女が国に尽くしたいと言っても､
例え俺たちの国に居れないとしても､
どうしても､
欲しいと思ってしまうのは､
いけないことなのだろうか。
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東の番長第2号(プロフ) - コメント有難うございます！主人公､かっこいい…？？？頑張っていきたいと思います！！！！ (2020年8月8日 14時) (
レス) id: 4d2a866f52 (このIDを非表示/違反報告)
らっぴょこさん(プロフ) - 面白いです！主人公がカッコいい､､、！これからも頑張って下さい！応援してます！ (2020年8月8日 13時) (レス) id: c590781f3e (このIDを非表示/違反報告)
東の番長第2号(プロフ) - コメント有難うございます！はっ…(゜д゜)そうだったんですね…！30代=アラサーだと思ってました…アドバイスありがとうございます！修正しておきます…！ (2020年8月8日 6時) (レス) id: 4d2a866f52 (このIDを非表示/違反報告)
あららぎ(プロフ) - めっちゃ面白いっすね！時間忘れて読んでしまう……あの、一つ気になったんですが、アラサーは30前なので、36歳はアラフォーかな…と。突然すんません！去ります!! (2020年8月8日 0時) (レス) id: b974365cb5 (このIDを非表示/違反報告)
東の番長第2号(プロフ) - コメントありがとうございます！100文字以内だからいいんですよ(ﾆｯｺﾘ) (2020年8月6日 20時) (レス) id: 4d2a866f52 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：東の番長第2号 | 作成日時：2020年7月21日 15時
