まだまだ子供で目をかけられる ページ12
その日の午後は使い物にならなかった。
何故かって?危機察知能力過敏になって動くもの近付くもの全てが敵になるから動けなかったんですわ。
さながら気分は保護されたばかりの保護ぬこ。
まだ制御できてないことにショックだし、それ発生した相手が幹部様ってことにもショック。
父さんにもお墨付き貰ったのにぃ…!
なんて項垂れていると、傍にいてくれた兄さんが背中を撫でる。
「お前、幹部様とそこらの雑魚刺客、一緒にしてない?」
「………せやな」
「それでいいんかシュライヤ兄妹」
現在地、兄貴と兄貴の相棒さん(地元一緒で軍学校からの級友)のお部屋。
遊撃部隊のあんちゃん達はほんとに気さくで、時間が出来た時にまた遊びに来て欲しいと言われたので手土産持って行く所存。
「…例えば、戦場帰りで気が立ってる時に」
「おん?うん」
「後ろから気配消されて近付かれていつもの通りに接せますか?」
「なるほど、無理だ」
そういうことです。
頷けば、苦労すんなぁ、と頭を撫でられた。
おあああ…
「可愛いだろウチの末っ子」
「初めてお前が羨ましいと思ったわ」
「なんて?」
「「なんでもないよ〜」」
「兄貴がその口調とか解釈違いです」
「んだと??」
生意気な口聞くようになっちまって、と言われながらマグカップを渡される。
中を満たしているのは、何かの果汁?であることは確かだ。
「それ、上司の手作りの試作品なんだと」
「へぇ…え?待ておいノヴァ、」
「…うま、え?うっま」
酸っぱすぎず甘すぎず喉越し爽やか。
え?これで試作品なの??
ま???
「ちなアルコール」
「こちとら未成年だぞクソ兄貴」
「ウソウソウソウソ」
「www」
しかも昼間っから飲ませんじゃねえこのバカタレが。
後で締めとくな、という相棒さんの言葉にお願いします、と頭を下げる。
これアルコール抜きで作ってくれないかなその上司さん…
私アルコール飲めない…そこ今飲んだじゃんとか言わない。
怒られたくねぇんだわ(白目)
…
「はぁ〜、お前の妹やっぱ面白ぇな。もうちょっと砕けてもいいと思うけど」
「まあそこはお袋譲りだろうな。現にこの城の役職持ちでは最年少だし」
「プレッシャーなぁ、溜め込みそう」
「正直最初で良かったよアレが。慣れてきた頃だと吐き出さねぇもん」
「なるべく目ェ掛けるか、女の子だもんな」
「月に一度の地獄はアイツ動けねえからメイド長に伝えとくわ」
「把握してんの??」
「目の前で泣かれたら聞かねぇ訳にはいかねぇ」
「察した」
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明太子なげっと - あぁ…良いところ?で終わっている…!!ゆっくりでよきなので更新お願いします!待ってます!! (4月16日 22時) (レス) @page48 id: 9b9289fd09 (このIDを非表示/違反報告)
東の番長第2号(プロフ) - コメントありがとうございます!リアルが忙しく思うように更新が出来ていませんが、お待ちしていただければ幸いです! (2022年12月25日 7時) (レス) id: 4d2a866f52 (このIDを非表示/違反報告)
古着 - はぁ…()最高!!更新応援してる! (2022年12月25日 1時) (レス) @page34 id: 9df188f843 (このIDを非表示/違反報告)
おおお - 面白かったです!更新ゆっくりたのしみにしています! (2021年12月29日 23時) (レス) id: 957fa2aa3d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:東の番長第2号 | 作成日時:2021年3月4日 21時