初仕事 ページ13
翌日､私は初の護衛の仕事に赴くことになった｡
服装は軍服ではなく､メイド長から渡されたメイド服…ん？？
「護衛といえども､傍から見て明らかな手練がいると敵は警戒します｡ですがメイドに紛れてしまえば誰が護衛なのかは分からなくなるでしょう？」
「確かに…？」
「貴女の任務は婚約者の皆様の護衛､そして異物混入の確認でございます｡決して､決して､毒味をする事ないように」
「……はい」
いやめっちゃ釘刺しますやん｡
大丈夫ですって､オスマン様に凄まれて無視するほど馬鹿じゃないので(ﾆｯｺﾘ)
ガチで怖かったもん…
「着方は分かりますか？」
「あ…教えて頂けますでしょうか…」
「でしょうね｡あのお転婆娘が娘にこの様な服を着せる訳がありません」
「おてんばむすめ…？？」
「貴女の母君です」
お転婆娘？？？？
あの人のことをお転婆娘で済ませんのこの人だけじゃね…？
キビキビと教えられるままに着ていくと､色黒のメイドが鏡の前に立っていた｡
うっわ似合わねぇ…
「刈り上げておられますね､髪は下でまとめましょう」
「はい」
そしてアシスタント？のメイドさんもすげぇ｡
目付きも手付きもプロ｡
これ覚えんのか…オシャレに興味のないツケが今ここに…
「メイクは…必要ありませんね｡武器はどうされますか？」
「えっと､オスマン様から今回は無し､と伺っております」
「…無し？」
「はい､無しと」
えっ､メイド長さんめっちゃ険しい顔するやん…？
アシスタントメイドさんも困った顔してるよ…？
あれ､オスマン様からちゃんと連絡来たよね？？私が間違ってる…？
「…分かりました､後ほど"直接"お聞きしましょう｡今回は武器は無し､もしもの場合はお茶会に出された器具を使う事を許可します」
「もし侵入者がいた場合､婚約者の皆様の安全を最優先に考えて下さい」
「はい」
い〜〜〜緊張する…
大丈夫大丈夫､周りの空気に溶け込むんだ｡
私はメイド私はメイド私はメイド私はメイド私はメイド…
・・・
「…オスマン様は何を考えておられるのか」
「武器無し､つまりその場にあるもので対応することが求められる…シュライヤ家のご息女と言えど､厳しいのでは？」
メイド長は頭痛が痛いとでも言うように頭を抑えていた｡
専属補佐であるメイドは､心配そうに同期の娘のことを思った｡
「…幹部の皆様のご意向ならば何も言えません｡今回は､乱入者がいないことを祈りましょう」
知っているだろうか｡
それを世ではフラグという｡
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 238人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
明太子なげっと - あぁ…良いところ？で終わっている…！！ゆっくりでよきなので更新お願いします！待ってます！！ (4月16日 22時) (
レス) @page48 id: 9b9289fd09 (このIDを非表示/違反報告)
東の番長第2号(プロフ) - コメントありがとうございます！リアルが忙しく思うように更新が出来ていませんが､お待ちしていただければ幸いです！ (2022年12月25日 7時) (レス) id: 4d2a866f52 (このIDを非表示/違反報告)
古着 - はぁ…()最高！！更新応援してる！ (2022年12月25日 1時) (レス) @page34 id: 9df188f843 (このIDを非表示/違反報告)
おおお - 面白かったです！更新ゆっくりたのしみにしています！ (2021年12月29日 23時) (レス) id: 957fa2aa3d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：東の番長第2号 | 作成日時：2021年3月4日 21時
