14話 ページ16
ＮＯサイド
重症であったはずの夜叉国広はゆらりと立ち上がる。
笑いながら。
夜叉「ははは……懐かしいな。姫もこうして自分より格上の存在と戦っていたのだな……我を振るって」
夜叉国広は刀の切っ先を自らの敵と認識したものに向ける。そうして、ダンっと高く跳躍し敵陣へと切り込んで行った。
夜叉「私に近づけるとでも思ったか…」
バシュ
夜叉「桜華・夜駆け朧喰」
桜が舞い散り敵を穿つ。
夜叉「受けてみろ！」
ｶﾞｷｷｷｲｲｲｲｲﾝ
重症とは思えない身軽さで敵を打ち砕いていく。
夜叉「清華・龍尾」
ドオン！
骨喰「ゲホッゲホッ。………………………どうなっているんだ」
骨喰の藤色の目が見つめるのは舞うように戦う夜叉。
そう、これは異常事態。
普通ならありえないこと。
レベル5の刀剣がレベル92の敵に適うか？
否。
これは、夜叉国広という刀剣にしかできない芸当。
かつて、"妖刀"だった刀剣。
姫の愛刀。
これが何を意味するか。
全てが明らかにになった時こそ真実は語られる。
ただ、今そこにあるのは
夜叉「これは裁きだ……お前たちへのな」
1人の荒れ狂う、美しき夜叉姫だった。
夜叉サイド
夜叉「はあはあはあ」
敵を全滅させた。己を振った時に伝わる肉を、骨を断つ感触が……自身を高揚させる。
ふと部隊の皆へと顔を向けると信じられないようなものを見た目をしていた。
ポタリと血が流れる。
これは…………………私の血と敵の血。
ぐらりと視界が揺れる。
しまった
歩けん( 'ㅅ')
そのまま私は意識を失った。
「………夜叉……………目を…………………………………」
誰かに呼びかけられながら。
深い闇へと私の意識は沈んで行った。
ＮＯサイド
国広「主」
琥珀「ああ、わかっているよ」
そこに映し出されているのは夜叉国広の刀帳
琥珀はそれを凝視しながら冷や汗を垂らしていた。
琥珀「なんなんだよ、これ。異常すぎだろ」
そう声を漏らしながら
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 13人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：リース | 作成日時：2023年3月23日 21時
