12話 ページ14
夜叉サイド
空間を歪め、その穴から出てくる異形…時間遡行軍。
皆、殺気を纏わせ刀を持つ。
時間遡行軍「ぐおおおおおおお」
骨喰「行くぞ!」
隊長の骨喰殿の掛け声に合わせ、私たちは敵へ向かっていく。いや、正確には私以外だな。
さすがレベル差というか皆、早いな。出遅れてしまった。
そうこうしているうちに出てきた時間遡行軍は全員倒されてしまった。私の出る幕ではなかったな。
特に凄かったのは骨喰殿。彼は部隊の中で唯一レベル90代であり、本来は第一部隊にいることが多いとのこと。今回、私が初出陣とのことでそのバックアップに来てくれたようだ。
骨喰「突きだ」
バシュ、
一太刀で敵を沈めていく。清光殿や長義殿との二刀開眼もスムーズに行われていてそこは経験値の差を感じるな。
流石は初脇差と言った所か。
だが、悔しい。この中で私がいかに足を引っ張る存在であるかが痛感される。
燭台切「夜叉ちゃん、焦らなくていいんだよ。ゆっくり慣れていこう」
燭台切殿がそう言ってくれたが私の中のモヤモヤは晴れない。ここは戦場…稽古とは訳が違う。私は未熟だな。
前田「周囲を確認しましたが敵影は見られません。殲滅完了です」
骨喰「では、帰還する」
そう言って骨喰殿が転送装置を動かそうとした時だった。急に辺りが暗くなり、雷鳴が轟く。
現れたのは検非違使。
時空を歪める者たちを討つ、時の使者達だった。
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作者名:リース | 作成日時:2023年3月23日 21時