9マリアの相手 ページ10
えええ?
私、マリアだったよね?それじゃあ砂原は私を探しに来たのか。
「マリアならここにいるよ。君の目の前にね。」
翼がそう言った。
そして、砂原は私の手を掴んでこう言ったんだ。
「へぇ。立花が、マリアだったのか。ふーん。」
そして、砂原は私の手を掴み直し膝を地面につけて私の手の甲に口付けた。
今まで黒木君とかにたくさんこういう扱いされたけどさすがに馴れるもんじゃない。
恥ずかしくてまた顔が赤くなっていくのを感じた。
「さぁ、マリアお嬢様。この私がこの身にかけてあなたをお守りしますよ。」
いつもと違う口調に私はもううっとり。
なんかほんとにお嬢様になったみたいで気分がよかった。
なんだかマリアがうらやましく思えてきた。
「ちょっと、茶番はそこまでだよ。3人で何してるの。」
誰かと思えば小塚君の声だった。
それに上杉君もいる。
「おっ、小塚と上杉じゃん。お前らもいるのか。」
砂原が言った。
「あれ。2人ともまた来たの。」
私が尋ねると上杉くんが答えてくれた。
「んー、まぁ。1人でいるより何人かといた方がいいんじゃねーかなって思ってさ。」
まぁ、そっか。こういう時こそkzの力を合わせる時だね。
すると翼が筆を置いて立ち上がった。
「これで俺とアーヤと上杉と小塚と砂原が集まったのか。残り3人はどこにいるんだ。」
「そーいえば、俺、それらしい人分かるかも。」
砂原が髪をたくしあげて言った。
その砂原はとてもかっこよく、私は不覚にもドキドキしてしまった。
「俺さ、マリアのガード役してんの。だからさっきも立花を探してたんだぜ。そんでさっきえらい人かなんかの話聞いてたんだけどさ、マリアの結婚相手が今日この屋敷に来るみたいでさっきそいつの似顔絵みたんだけど、さ。」
すると砂原は一呼吸置いた。
そして勿体振って私に聞いた。
「立花、そいつ誰だったと思う?」
んー。やっぱりお嬢様の結婚相手とか言うんだからなんかカッコイイ人かな。
マリアにお似合いの素敵な人。
私は素直にそう答えたら、砂原は私を小馬鹿にして笑った。
「まぁ、そうだよな。そーだといいよな。」
「いや、お前勿体振りすぎ。早く言えよ。」
そーだよ。砂原、すごく気になるから。
私は砂原にそう言ってくれた上杉くんに感謝した。
「いやー、それがさー。その相手がさ、若武だったんだよ。」
え、ほんとに。
若武が相手!?
その場にいたみんなが笑い転げたのも無理はないなと思った。
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book - とても面白く、続きが気になるのですが、 29の、復讐の神の神の字、多分違うと思います。 (2019年11月23日 11時) (レス) id: cbda76f83d (このIDを非表示/違反報告)
ユキノ - 読むの2回目です!これからも無理しない程度に頑張ってください! (2019年1月19日 11時) (レス) id: 65a20c4621 (このIDを非表示/違反報告)
ミミー(プロフ) - エマさん» ありがとうございます!ちょっと、訳あって別の占ツクのページに続きを書いていますので、よかったら読んでください! (2018年1月4日 22時) (レス) id: bbb2e2ea41 (このIDを非表示/違反報告)
エマ(プロフ) - 読んでてすごく楽しくなります!無理しない程度に更新頑張って下さいね☆ (2017年12月15日 20時) (レス) id: aa404fb773 (このIDを非表示/違反報告)
ミミー(プロフ) - 彩華さん» わわわ!ありがとうございます!更新遅くて申し訳ないです、、、これからもぜひ見てください。 (2017年7月7日 0時) (レス) id: d354405d1c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ミミー | 作成日時:2016年11月13日 20時