22真っ赤 ページ24
「アーヤ……。」
そう言って若武は私の上に被さった。若武の綺麗な瞳が見つめてくるからすごくドキマギした。暗いからなおさら、若武の瞳が鋭くて少し怖いくらいに感じた。
「わ、若武?」
私がそう言うと若武は手の力をさらに強めて顔の距離を近づけてきた。
はっ、えっ、ちょっと。若武⁉
私の心臓はすごくバクバクしてた。若武にも聞こえるんじゃないかってくらい。
若武の手を振りほどこうとしてもあまりにも強い力で掴まれてたから無理だった。
だんだん若武の顔が近づいてきて私は恥ずかしくなって目をつぶった。
私のドキドキは止まらなかった。
「なーんてな。」
若武はそう言って私の耳に息をかけた。ふうって。
「…んっ。」
思わず声が出て恥ずかしくなって目を開けた。
「ごめん、アーヤ。びっくりした?」
もーー!若武のバカっ!
私の手はもう解放されてて自由になってた。
私は起き上がって近くにあった枕で若武の顔の前にポスッと置いた。
「もうっ、当たり前じゃない。すっごいドキドキしたんだからね。」
私の顔はまだ熱かった。そろそろトマトになるんじゃないかってぐらい赤かったと思う。
「それに、若武元気じゃないの。心配して損した。」
私はふんっと言ってそっぽを向いた。
「ってか何⁉俺のことドキドキしてくれたのか?」
もうっ。だからそう言ってるでしょ。心臓に悪いんだからね。
私は返事もせずにそのままそっぽを向いてた。
「アーヤさんー。もしかして、怒ってますか?」
もう、バカ武!ほんとに心配したんだからね。
「ってゆーか、そんな怒ってても可愛いんだけど。」
私は思わず振り返ってしまった。
「あっ、アーヤ。顔真っ赤じゃん。」
もう、誰のせいでさっきから顔が真っ赤だと思ってるのよ。
「もういい。寝る。」
私はさっき若武の顔にぶつけた枕を取り返して布団をかぶった。
「若武も元気なら早く寝てよ。もう、遅いし。」
「はいはい。わかりました。お姫様。」
そう言って若武も私と同じ布団に入って横になった。
「それじゃあ、おやすみ。彩。」
耳元で囁かれて私の心臓がパンクしてしまいそうだった。
その夜はドキドキがおさまらなくてなかなか寝つけなかった。
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book - とても面白く、続きが気になるのですが、 29の、復讐の神の神の字、多分違うと思います。 (2019年11月23日 11時) (レス) id: cbda76f83d (このIDを非表示/違反報告)
ユキノ - 読むの2回目です!これからも無理しない程度に頑張ってください! (2019年1月19日 11時) (レス) id: 65a20c4621 (このIDを非表示/違反報告)
ミミー(プロフ) - エマさん» ありがとうございます!ちょっと、訳あって別の占ツクのページに続きを書いていますので、よかったら読んでください! (2018年1月4日 22時) (レス) id: bbb2e2ea41 (このIDを非表示/違反報告)
エマ(プロフ) - 読んでてすごく楽しくなります!無理しない程度に更新頑張って下さいね☆ (2017年12月15日 20時) (レス) id: aa404fb773 (このIDを非表示/違反報告)
ミミー(プロフ) - 彩華さん» わわわ!ありがとうございます!更新遅くて申し訳ないです、、、これからもぜひ見てください。 (2017年7月7日 0時) (レス) id: d354405d1c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ミミー | 作成日時:2016年11月13日 20時