訓練 ページ5
『━━それじゃあ訓練を始める』
「よ、宜しく御願いします…!」
空き地にA兄さんと向かい合って立つ。
今日はA兄さんによる、異能と体術の訓練の日。
武装探偵社で社長のあとに続く体術の使い手のA兄さんは未だに探偵社で負けた事が無いらしい。
そんなA兄さんは異能力も強くて…
『何時でも来い、敦』
「…異能力【月下獣】」
虎の爪と、耳を生やしA兄さんに飛びかかる。
その瞬間。
『━異能力【破戒】汚れつちまつた悲しみに』
「!?」
体が地面に叩き付けられる。
「う、動かなッ!!」
『この異能力は重力を操る異能だ。相手にかかる重力を極端に大きくしたり、逆に自分にかかる重力を小さく出来る。このように━━』
途中で口を噤んだA兄さんを見ると、A兄さんは━━━━
「!?」
宙に浮いていた。
『どうだ?吃驚しただろ。』
艶やかに笑い、A兄さんは長い銀髪と長い黒外套をバサァッと音を立てながら一回転。
その美しさに見惚れてしまう。
僕にかけた重い重力を解き、A兄さんはひらりと地面に降りる。
「…こんな異能力もあるんですね」
『世界には様々な異能力がある。今の【汚れつちまつた悲しみに】には本来の力だってあるんだ。
敦の【月下獣】も進化が期待できる異能だから、これから頑張れば良いさ』
…《進化が期待できる異能だ》か。
「…はい!」
僕が返事をするとA兄さんは大きく微笑み、僕の頭を撫でた。
『…良い返事だ』
優しい温かさに少し恥ずかしくて、でも何処か心地よかった。
「あ、あの!続きをお願いします!」
『ん?嗚呼、そうだな。よし、もう一度来い』
「はい!」
A兄さんは肩に掛かっている黒外套を掛け直し、挑戦的な目を向けてくる。
僕はA兄さんに飛び掛った。
…直ぐに弾き飛ばされたのはここだけの話。
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どうも!菜月羽です。
閲覧頂き、ありがとうございます!
いかがでしょうか…?
夢主のこんなお話が読みたい!などのリクエスト受付中ですので、コメント欄にお願いします!
まだまだまだ続きますので暖かい目で見守って下さると嬉しいです!
イメ画、私も描こうと思っていますが、描いてくださると有難いです
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菜月羽(プロフ) - とくさん» 初めまして!貴重なご意見有難う御座います!了解致しました! (2018年3月22日 8時) (レス) id: 386948e46a (このIDを非表示/違反報告)
とく - 初めまして。イメージ画像は見たい人が見ると言う形にしてもらえませんか? (2018年3月22日 6時) (レス) id: 1a488f8aaa (このIDを非表示/違反報告)
菜月羽(プロフ) - チョコレートさん» 良かったです!有難う御座います!またリクエスト有りましたら何時でも!これからも頑張らせて頂きます! (2018年2月6日 20時) (レス) id: 386948e46a (このIDを非表示/違反報告)
チョコレート(プロフ) - 菜月羽さん» めっちゃ面白かったです!!ありがとうございます!!これからも頑張って下さい!!応援してます! (2018年2月6日 20時) (レス) id: 66cc8ffaf1 (このIDを非表示/違反報告)
菜月羽(プロフ) - チョコレートさん» 有難う御座います!頑張ります!リクエスト了解しました! (2018年2月3日 7時) (レス) id: 386948e46a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:菜月羽 | 作成日時:2017年12月4日 16時