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主人が使用人にする、といったあの女性は今週末から働くらしい。
彼女には昼と夜のご飯を作ること、掃除をすることなどの仕事を与えるようだ。
自宅通いか、部下のための寮があるからそこに住むか、というのは初出勤のときに聞くと主人は言った。
さて、今私が何をしているかというと。
「君が護衛ちゃん？とっても可愛いね」
「おい、紹介する前から口説くなよ」
資料で見た男性──恐らく、フランシス・ボヌフォワ氏と見られる人に口説かれている。
夕飯を食べたあとに外に連れ出され、路地にひっそりとあるパブへ行く。お気に入りだと主人は言った。
呑む約束をしていたらしい主人と彼はこのパブで待ち合わせをしていたようだ。仲良しなのか。
「だって可愛いんだもん。あ、俺、フランシス・ボヌフォワ。よろしくね」
にこりと微笑むフランシスさん。主人に促されカウンター席に座る彼の横に腰掛けると、主人は私の隣の席に腰掛けた。
『藤丸Aと申します。よろしくお願いします』
「お前初対面のときと態度違くないか？」
『さあ？知らないですそんなこと。』
知れよ！と声を上げる主人を無視して、フランシスさんに顔を向ける。
……主人とはまた別のイケメンだ。
国っていうのは顔が整っているのだなぁ、と羨ましく思いつつ感心していた。
「で、知ってる？アーサー、護衛ちゃん」
「何をだ？」
酒が入ったグラスの中にある氷が、カランと音を立てる。
組んだ手の上に顎を乗せたフランシスさんは、頭上に疑問符を浮かべる私達に向かって話し出した。
「最近国を狙ってるっていう男の話。」
「…国を狙う……」
ぼそり、主人が呟く。
先日あった出来事について思い出しているのだろうか。
「お前の家、一番危険だって聞いたんだけど大丈夫なの？」
そんな話があったことは知らなかった。
主人は、ああ、と一言答えてから酒を煽る。
「ここ最近視線を感じてる。家の中は妖精さんが守ってくれるのか大丈夫なんだが、外に出たときにな……。」
「うわ、やっばいねそれ」
「だから護衛がついたんだろ。こいつが来てからは減ったんだ。」
全く持って知らない情報だが、主人を視ているのは恐らくサーヴァントだろう。……ただの推測だけど。
まあ、自分が役に立っていると知れて少し嬉しい。
「とにかく、気をつけろよ、アーサー」
「お前もな。」
氷が、また音を立てた。
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ゆかり(プロフ) - 神崎マミメさん» こちらこそコメントありがとうございます！とても有り難いお言葉です…！ (2018年4月17日 22時) (
レス) id: f154e1beef (このIDを非表示/違反報告)
神崎マミメ(プロフ) - こういうの待ってました！ありがとうございます！愛してます！ (2018年4月13日 23時) (レス) id: 6409a39764 (このIDを非表示/違反報告)
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