文豪と恋煩い(文豪ストレイドックス) (ページ1)

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初めまして、そして宜しく。Ⅰ ページ1

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中島敦
『初めまして。今日から入る子、だよね？』

「初めまして、中島敦と云います。宜しくお願いします。」
うん、宜しく。と彼女は云い、そして僕にしか聴こえ無い位の声で何かあったら相談して、
微笑みながら、そう云い残して、じゃあ仕事あるから。そう云い言ってしまった。

……ここから僕の恋は始まる。

太宰治
「初めまして可愛いお嬢さん？」

と、乱歩さんと話してた処に声を掛けた。
彼女はくるっと振り向き云った。

『は、初め…まして。Aと云います。』

そう、よ、宜しくお願いします！と、緊張しているのか、少しおどおどした様子で云った。
私は、緊張しながらもにこやかな笑顔で云われ、其の瞬間私の中の何かが、響いた気がした…。

江戸川乱歩
『今日から入社させて頂く、Aと云います。』

そう、目の前でふわっと微笑み云った。
……其の刻僕の中で恋に堕ちた音がした。そんな筈無い、自分自身に云い聞かせながら。

「あ………よ、宜しく。」

そう云った。そうすると彼女は満面の笑みで、はい！と云った。
その直後に太宰が「可愛いお嬢さん」なんて云いながら話しているのを見て、少しイラッときた。
その刻既に本当に堕ちたんだな、と思ってしまった。

泉鏡花
「宜しく御願いします。」

そう云い放った。すると目の前女の子は宜しくねっと、笑顔を向けて云った。
其の女の子は如何やらAと云うらしい。こんな私にこの街の事、探偵社の事、色々教えてくれた。
其の後は一緒にメイド服を着たりした。
暫くし、その子はもう帰ってしまった様で居なくなっていた。

「まだ、少し話したかったな。」

そう、思った。