五十七日目 ページ9
後ろを見ると、キヨマサくんたちが気持ち悪い笑みを浮かべながら近づいてきている。
思わずジリッと後ろに後退った。
高速で頭をフル回転させる。
ドラケンくんを連れて逃げる?
―――私にそんな力はない
誰か人を呼ぶ?
―――この場には私たち以外、誰もいない
キヨマサくんを倒す?
―――勝てるはずがない
どれだけ考えても、ミッションを成功させる方法は見つからない。
(おわった・・・。)
私が弱いせいで、全部おわった。
ド「A。」
「ドラケンくん・・・?」
ドラケンくんは、信じられないことに刺された場所を抑えながら起き上がろうとしていた。
「だ、駄目ですよ!起き上がったら傷口が。」
ド「ありがとな、A。ヒナちゃんとエマ連れて、逃げろ。」
・・・逃げろ?君を?怪我人を置いて?
ド「俺は大丈夫だ。」
(嘘つき・・・。)
そんな傷で大丈夫なわけない。というか、意識を失ってないことが不思議なくらいだ。
(ドラケンくんに嘘つかせたのは、私だ・・・。)
あの時、無意識に後ろに後ずさっていた。まだかつてのトラウマが怖いのだ。
―――ドラケンくんを置いて逃げようとした
それなのに、どうして君は、
ド「早くしろ、A。」
こんな不義理な人間のことを、どうして心配してくれるの?
どうしてそんなにも優しいの?
「う”ぅ”ぅ。」
ああ”ああぁぁああ!!私ったら、ほんっと情けない!!私は何しに過去に来たんだ?!!
―――みんなを救けるんじゃないの?!
アッくんの人生は?
ドラケンくんの人生は?
ヒナの人生は?
私が逃げたら、ここで全部終わってしまう!!
今この場に賭けられた命は、一人だけじゃない!!
「ヒナ。危ないから下がってて。」
勇気をありがとう、ドラケンくん。ゆっくりしてて。
私が救けるから。
(もう、逃げたりなんかしないから。)
キ「何だ?テメェ死にてえのか、この野郎。」
皆のためだけじゃない。これは、私の、私自身の戦いだ。
(大丈夫。私ならやれる・・・!)
これは、
私の人生の、
―――リベンジだ
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Moon(プロフ) - こんにちは(*ˊᵕˋ*)コメント失礼します🙇♀️とても、続きが気になるのでよろしくお願いします。m(_ _)m (2023年2月11日 20時) (レス) @page33 id: b2ea47ad96 (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時:2022年5月21日 16時