二度目の人生に慈悲を弐 (ページ8)

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五十六日目ページ8

ドラケンくんを探している途中、片足は挫くわ、巻き添えを食らって殴られそうになるわで大変だった。

(ああぁぁぁっ！！もう！！早くドラケンくんを見つけなきゃなのに！！)

若干苛立ち始めていると、

ｽｯ

―――いた

キヨマサくんを見つけた。こいつの後を追えば、きっとドラケンくんにたどり着ける。そしたら、肉壁になってでも、ドラケンくんを守ってやる・・・！！

(・・・え？)

血だ。

キヨマサくんは手にナイフを持っていた。ソレは血を滴らせている。
「殺ってやった」と意味深なことをボソボソ言いながら、キヨマサくんは人混みの中へ消えた。
嫌な予感がして、滴り落ちた血の跡の先を見ると、

ドラケンくんが倒れていた。

「ドラケンくん！！！」

慌てて駆け寄ると、ドラケンくんの腹部から血が流れていた。

(嘘だ・・・。ドラケンくん・・・、死ぬの・・・？)

万「どうした？！A！」
「マイキー君っ・・・。ドラケンくんが、刺された！！」

瞳に光がないマイキー君の顔写真

ドラケンくんの血で手が汚れた。

笑いながら、泣きながら、屋上から飛び降りたアッくんの背中

ドラケンくんの息遣いが、雨音と乱戦による声で聞こえない。

１２年後にヒナが死ぬ・・・

止まらない、血、血、血・・・。

―――全て、こぼれおちていく

(嫌だ、嫌だ、嫌だ。)
ド「ゲホッ、ゲホッ、」

血を・・・吐いた？

―――まだ生きてる！！

「マイキー君、ドラケンくんは！」
万「A！ケンチンを頼む！！」

私が・・・？
そうだ。私が、なんとかしないと！！

腰に巻いたパーカーを刺されたところに巻いた。応急処置だけど無いよりかはマシなはず・・・！
まだ血を吐き続けるドラケンくんを肩に回させる。

「ドラケンくん、大丈夫です！絶対助けますから！！」

戦場から離れるために、細い路地に入り込んだ。
しばらくしたら、エマちゃんとヒナに出くわした。ありがたいことに救急車を呼んでくれた。でも、祭りと雨の影響でなかなか来れないらしい。

エマちゃんに膝枕されているドラケンくんの手をギュッと握る。まだ、温かい。でも、雨のせいか私の感覚の鈍さのせいかはわからないけど、だんだん冷たくなっていってるような気がする。

血が止まらない

？「あれあれぇ？死んでねえじゃん、ドラケンちゃん！！」