二度目の人生に慈悲を弐 (ページ32)

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八十日目ページ32

ﾌﾞｫｫｫｫｫ

「・・・ん？」

タイムリープした先は、どっかの施設の待合室みたいなところで、私は扇風機に当たっていた。

(ここは・・・銭湯？)

なぜ？

？「んん〜〜〜気持ちよかったぁーーー！」
？「おう、A。早かったな。」

・・・あ、万次郎君とドラケンくん？！！
髪下ろしてたから、一瞬誰なのかわかんなかった・・・。

万「チェー。風呂上がりの火照ってるA見たかったのに。」
ド「お前、ブレねぇな。」

風呂上がりの姿を見て、何か良いことでもあるのだろうか。
あ、私はあった。万次郎君の髪下ろしてるの見れたや。

2人が、楽しそうに笑っている。

それを見て、少し鼻の奥がツンとした。死刑囚になったドラケンくんに未来で会ったから・・・。

(絶対に、この2人の未来を守ってみせる！)

外に出ると、三ツ谷くんやニコニコアフロくんたちがいた。
みんな張り切っている。なんでも参番隊隊長の任命式があるらしい。

ニコニコくんが私に『主役のお出ましだ』って言ってたけど、
・・・もしかして、私が任命されたりして！だったら東卍内で私は動きやすくなる！！

(あ、違うか。私、そもそも東卍の人間じゃないんだった。)

それなのに『東卍のトップになる』って私・・・

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任命式が始まった。
やはり、任命される人間は私じゃなかった。わかってたよ。人生山あり谷ありだ。

任命されたのは、

？「・・・」ｷﾞﾛｯ

目つきの悪い、褐色肌で金髪の眼鏡少年。後ろに数人引き連れている。
ていうか、若干睨まれたような気がする。随分と個性的な子で、なんと総長である万次郎君に背を向け、階段に座ったのだ。

それによりブーイングの嵐が巻き起こる。うひゃぁ・・・

『よく聞け、テメェら！俺の後ろに座ってる方が、

新・参番隊隊長・稀咲鉄太だ！！』

その瞬間、私の音が消えた。

コイツが・・・

気づいたときには遅かった。

私は駆け出して

ｺﾞｯ!!

あらん限りの力を込め、ソレを――稀咲を殴った。