【軍パロ】魅入られた瞳は2【d!】 (ページ4)

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長風呂ページ4

昼食をとり、その後は自室で借りた本を読みながら夕方までのんびりと過ごした。
昨日のように目まぐるしい1日ではなく、ゆったりと体を休めることができた。
出来たのだが、じわじわと全身に痛みを感じ始めている。

｢…筋肉痛が、やって来ている…っ｣

普段、体育の授業程度でしか運動をしていない体には、模擬戦というのはやはり負荷が大きかったようだ。全身の筋肉という筋肉から悲鳴が上がっている。
そう言えば、シャワーも何も浴びてなかったな…。お風呂に入って、体を休めるか。
そう思い、買ったタオルなど必要そうなものをタンスの中から取り出す。
部屋に水周りの設備は、トイレと簡易キッチンのみ。
風呂は共同のものを使っているのだと、先日、トントンから教えられた。
数少ない女性の軍人さんのために、女性用風呂場があるのでそちらを使って欲しいとの事だった。
今回は迷わずに行けるだろう。
風呂場は1階、本部から宿泊棟への連絡通路を抜けた左手にあるという。

―21時30分。
つい、本に夢中になってしまい変な時間に体の痛みと共に、風呂に入っていないことを思い出した。少し遅いからか、1階の吹き抜けになっている、スペースにはほとんど人はおらず、ポツポツと自室のある、宿泊棟へと向かう足音が薄明かりの中に響くだけだ。
そんな、宿泊棟への連絡通路を他の兵士の姿や足音を聞きながら進む。
そして、宿泊等へ入るとすぐ左手に、脱衣場への案内表示。
脱衣場に入ると、中はしんと静まり返っている。
電気を付け、風呂場に1番近い棚に荷物を入れる。
23時までなら自由に使えるというのは、なかなかに使い勝手がいい。

脱いだ服をカゴの中に入れ、風呂場の扉を開ける。
中もどうやら私一人だけのようだ。
広々とした空間に、シャワーが十数台設置され、一番奥には大風呂。作り的には、銭湯を彷彿とさせる。
持ってきたシャンプーたちを使い、頭や体を洗っていく。
元の世界にいるとき、毎日入っていたはずなのに、こうするのは一週間ぶり位の気持ちになる。
体を洗ったら、ゆっくりと湯船に浸かろう。
そして、願わくば筋肉痛が解れますように…。