国の歴史2※ ページ23
ラシナ国に攻め入ろうとするならば、陸続きなので真正面からとはなりますが陸と空からのルートと、かの国も海に面しているので海のルートもありましたが、陸ルートが一般的であると考え、こちらも相手も相当作戦を練っていました。
そして、フィリップ王は海も使うことを考えたのです。それは、戦争が始まってから5年の月日が流れていました。その間、お互い睨み合いが続いており、手を出していない状態。いつ国境沿いで膠着が途切れても、奇襲をかけられてもおかしくはない状態でした。
しかし、海は先程も言った通りほかの海域に比べ天候も潮の流れも安定することがほとんどない。無謀だと思われていました。しかし彼は浮きの流れ方、海の色、魚の頒布と移動の生態系把握、それらの情報からほぼ完璧に潮の流れを把握しました。それはとてつもない努力です。
海からであれば、1日も掛からずにラシナに奇襲をかけられると計算したのです。
それからは雲の流れ月の満ち欠けなど全て計算した上で実行日を割り出しました。
それが戦争開始から8年経った11月のことです。碧の海上奇襲と呼ばれていますね。
奇襲に成功し、相手は後退しました。しかし、ラシナと同盟していた国に総統は亡命したのです。それがレシーネ連邦国です。どうやらトップ同士が古くからの友人だったようで、お互いかなりの協力体制にあったのです。その事もあり、この戦争は長く続いたとも言われています。
こちらもヒノワと同盟を結びラシナ、レシーネと戦いました。レシーネはかなりの軍事国家です。下手な奇襲は返り討ちにあってしまいます。ヒノワとどう協力体制をとるか、かなり時間をかけて戦略を練ったそうです。
考えた末に出した結論は、ヒノワと我々の軍隊の配備を入れ替える、ということです。
我々国は保持する資源と化学力が強みの国です。そして、陸そこにフィリップ王の知略がカギとなり強くなった。一方ヒノワは、統率の取れた行動力、そして、他国の良さや強みを吸収し己のものにするのが得意でした。ヒノワは確かに隣国で同盟を結んでいる国の中で、1番近い国で海に囲まれた国でした。しかしちょうど、我々とラシナで三角形になる並び。レシーネへ行くためには丁度良い中継ルートの確保にも繋がります。
参考
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作者名：にこ† | 作成日時：2019年10月3日 14時
