【d!】生死の境で嗤ったのは (ページ2)

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33話ページ2

Aside

gr「まあ、今のところはそれでも良い。…さて、オスマン。他の奴等への連絡と、Aの部屋の用意を頼んだ」

言われた彼は恭しく敬礼をすると部屋を出て行った
つまりこの部屋には今、私とグルッペンの二人だけ

どうせならこの機会に色々と話をしてみよう
これからの未来に関わる話を

『…貴方には聞きたい事がある。まず一つ目、私は普段何をすれば良いんだ？』

唐突な質問にも驚かずに彼は顎に手を当てた
数秒の間考える素振りを見せた後、彼は口を開いた

gr「…先程も言った通り、あの力はお前にとってリスクの高いものなのだろう？」

突然質問で返された事に少し動揺しつつも
小さく頷いて肯定を返す

gr「それならば他にも戦える術を身に付けた方が良い。ナイフなり銃なり、武器は色々とある。あの力を使わずとも、戦う方法は幾らでもある筈だ」

その考えには確かに納得出来る
護身術程度でも良いから、戦える方が良い

しかし…問題が一点あるのだ

『私は気持ちが昂ると、今でもたまに力が放出されてしまう。だから身に付けるのは良いのだが、実戦で使う事は殆ど無いだろうな』

何しろ戦場では自然と気分が高揚するものだ
私もその気質である事は分かっている

戦場の前線に立ち、ゾンビと対峙した時点で
気持ちの昂りから力が出てしまうだろう

…私の中の化け物は血に飢えているのか知らないが
少し感情が揺らげば出てきてしまうのだ