血濡れの京人形は武道の姉！！ 弐！

あの日のように ページ33

圭介はどうやら、稀咲の尻尾を掴むために芭流覇羅に行くそうだ。
なんでも、稀咲が万次郎に、パーちんを出所させるのを条件に参番隊 隊長の座に就かせてほしいと頼んでたを目撃したとかで。

「何それ。めっちゃ怪しいじゃん。」
圭「だろ？芭流覇羅に行けば、抗争で稀咲を殺る機会もあんだろ？」
「は？アンタ、稀咲を殺す気？」

声が低くなるのが自分でもわかった。

圭「あぁ。アイツだけは駄目だ。稀咲を放っといたら、東卍に未来はない。」

なんて不吉な。でも圭介の勘ってよく当たんだよね・・・。

「・・・じゃあ、勝負しよう。」
圭「は？勝負？」

「私は社会的な面から稀咲を殺すよう計らう。
どっちが先に稀咲を殺せるか、勝負しようよ。」

ふふっ。私、「暗殺」に失敗したことは一度もないんだよねぇ。
真一郎のことで命の重みを知っている圭介は、絶対直前で躊躇う。

要は、このゲームで私の勝ちは確定なのだ。

そのことをわからない圭介は「上等だ！！」なんて言っている。

良かった、圭介を止める理由ができて

良かった、私が稀咲を殺す理由ができて

私は姉貴だから、絶対に弟に間違った道を歩ませたりなんかさせない

圭「あ、あともう一つ理由があんだ。」
「ん？」

圭「アイツが出所した。」

ーーーーーーーーーーーー

「よう、一虎。」
虎「久しぶりだね、場地・・・と京？なんでここに？」
貴「カズ・・・。」
「あぁ・・・。コイツ、東卍の隊長殴っちまって、芭流覇羅に行って守ってもらうんだとよ。」
虎「ふ〜〜ん。京って守られたいって思う奴だっけ？」

怪しんでる一虎。
そんな一虎に近づく京。

貴「お前、イケメンになったな。
髪伸ばしてメッシュとかイケてんじゃん。ていうか音鳴るアクセサリーとか良いね。
今度街練り歩かない？お前がいたら逆ナンも夢じゃねーわ。可愛いお姉さんをもらうね。」

相変わらずの女好きだ。ていうかこのタイミングで言うか？一虎の奴、目が点になってんぞ。

虎「・・・ﾌﾌｯ 相変わらずだね、京。」
貴「それほどでも〜〜〜。」
「褒められてね―と思うぞ。」

少しだけ、昔のような空気になった。

できることなら、またあの日のように、７人で―――

自分の身内のことが好きな人が上司って気まずいね→←弟は姉に似るものです。多分

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す