世界で一番優しい笑顔 ページ31
・・・は？
目の前には俺が使っていたスプーンを口に含み、・・・すまん。語弊が生まれるな。
まぁ、俺の手首を引っ掴んで無理矢理アイスをアーンさせたのだ。
俺が使ったスプーンで
たった一掬いのアイスを奪い、スプーンから口を離す京。
訳がわからずポカンとしてると、
貴「なぁ。」
「ひゃ、ひゃい。」
噛んだ。恥ず・・・。
貴「私は五歳くらいから家事をやり始めた。小遣い稼ぎ始めたのもそん時。」
(思ってたよりもスゲェ・・・！)
貴「お前は？」
「小学生の時からです・・・。」
ふーーんと頷きながらまたもアイスを頬張る京。あ、今度はちゃんと自分のだったからな？
京の意図が全くわかんねぇ。
貴「私が小遣いを稼ぎに行けたのは武道がいたからだ。そん時は、武道だいぶ言いつけ守るようになったし。」
けどお前は違う。
貴「年は離れてるし、二人もいるし、おまけに性別は違うし。ウチもだけど。物心つく前の妹を家事に学校に宿題をこなしながら頑張って世話してきたんだろ？」
―――めっちゃスゲェ。尊敬する
頭をポンポンっと撫でられる。細く白い手なのに、力強さを感じさせた。
あと普通に、京から尊敬っていう言葉が出てくんのに驚いた。おまけにそれは自分に向けて。
マイキーのことも尊敬してんだろうが、それを表に出すことはなかったのに・・・！
貴「でさ、今は天上天下唯我独尊、クッソわがままなお子ちゃま総長の世話してんだろ？んでアイツらの無茶振りに付き合わされて、特攻服作らされてる。二人だけで。」
二人だけっていう言葉に不覚にもドキッとしてしまった。
―――私たちってさ、結構スゲェ奴って思わねぇ？
首をかしげながらニシシと笑う京は、世界で一番優しい笑顔だと思った。
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作者 - コメントありがとうございます。更新、頑張ります。 (2022年7月20日 0時) (
レス) @page44 id: db786199f7 (このIDを非表示/違反報告)
この作品にハマったものですＺＥ☆ - マジで！マジで！マジ(( 面白かったです！更新待ってまーす♡ (2022年7月19日 17時) (レス) @page43 id: 2d1d3bdc6c (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時：2022年7月13日 20時
