大人の色気 ページ30
一言で言えばシンプル。でも、そのシンプルさが垣間に見えるオシャレを引き立てていた。
壁にかけられている額縁つきの写真。配置がオシャレだな。わざとランダムに並べてるところとか。
あ、そういえば部屋にある匂い柑橘系だな。俺好みの匂いだ。
普段からオシャレに無頓着。タケミチくんのお下がりにできるようにと男が着てもおかしくない、というか男が着るような服を着ていた。
でも意外とセンスがあるらしい。特攻服のデザインとかも色々とアイデアしてくれたし。お金をかけずにオシャレをするみたいだ。
チラリと京を見ると、
「っ!!」
京は残念美少女に部類されるやつだ。口調は男っぽいし、下ネタとかも普通に言いやがるし、言い方情緒ねえし。
だが、黙っていれば話しは別だ。
少しくすんでいて、でも時折キラキラする青い目。
白いなめらかな肌。
赤く艶のある唇。
そして、仕事に打ち込んでいるその姿はとても綺麗だった。
キーボードを叩く繊細な指。
纏めきれず、顔にかかる黒い後れ毛。
そして、パソコンの光による影響を軽減するためにかけたという、普段はかけないメガネ。
少し危険な匂いを纏う大人の色気を漂わせていた。
今の京は誰もが頷く美少女だ。
この状態の京と長時間、同じ部屋で過ごしたという事実に、今更ながら心臓がバクバク音を立てる。
目を離したいのに離せないでいると、
貴「んぅぅーーーーー!!きゅうけ〜〜〜い!!」
「おわっ。」
思いっきり伸びをする京に思わず変な声が出た。
貴「・・・びっくりする要素なんてあったか?」
「ありません。」
貴「何で敬語。」
見惚れてたとか、絶っ対ぇ言いたくねぇ!!
貴「ふーーーん。ま、いいわ。アイス食おうぜ。」
「サンキュ。」
アイスで顔の熱引けばいいけど、と思いながら京に付いていった。
貴「どうよ、そっちの調子。」
「んぅ〜〜、一週間くらいあれば何とかなるかも。」
貴「おっ。さっすが隆!」
ニシシと笑いながらアイスを頬張る京。さっきとは打って変わって無邪気な子供だ。
この前神社で感じた危険な香りとさっき見せられた大人の色気。
それなのに今はキラキラと無邪気な目をしながらアイスを頬張っている。
こんがらがってきて、ブルブルッと頭を振るわした。
「これくらい当然だろ。」
そう言いながらアイスを頬張ろうとすると、
グッと手首を握られ、食べようとしたアイスが消えた。
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作者 - コメントありがとうございます。更新、頑張ります。 (2022年7月20日 0時) (レス) @page44 id: db786199f7 (このIDを非表示/違反報告)
この作品にハマったものですZE☆ - マジで!マジで!マジ(( 面白かったです!更新待ってまーす♡ (2022年7月19日 17時) (レス) @page43 id: 2d1d3bdc6c (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時:2022年7月13日 20時