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小｜中｜大｜幼いころから罵詈雑言を浴びせられてきた

術式を持たない猿め

男のくせに術式をも持たぬ無能とはなんてみっともない



禪院家に非ずんば呪術師に非ず、呪術師に非ずんば人に非ず


このようなあらゆる暴言を幼い子供が浴びせ続けられればトラウマどころではないだろう
不幸なことに、女性差別が激しい禪院家に生まれた術式を持たぬ男はさらにひどい仕打ちを受ける

いつ舌を噛み切るか、いつ首をくくるのかと裏でクスクスとささやかれる



だが、残念ながらやられっぱなしで黙っている男の子ではなかったのだ


「誰だ数百年厳重に守られ続けていた呪具を持ち出した者は！」

「当主様大変です！何億もした花瓶が粉々に・・・！」

「な、なぜ特級呪物がこんな所に放りだされている！？」

「おい誰かおらぬか！重要な書物が保管されている倉庫に火が上がっているぞ！」

次々におこるとんでもないアクシデントの数々に上え下への大騒ぎ

青を通り越して白くなった複数の顔を鼻で笑いながら禪院家一帯を見渡せる大樹の枝に腰かけ傍観する茶髪の少年が一人・・・


「愉快だねぃ」


そう、残念ながら相手が悪かった

禪院家に生まれた落ちこぼれの男とは、沖田総悟。

この男のことだった執筆状態：更新停止中