伍拾伍ノ再生【発動条件】 ページ7
_No side_
太宰「……何それ。答えなよ」
太宰はAの首を掴む。そして自分に目線を合わせると、じっとこちらを睨んできた。
太宰「……………はぁぁ、時間の無駄だ。じゃあね、早く死んでね」
太宰はそれだけ残すと、Aを掴んでいた首を思い切り離して床に打ち付けた。
そして部屋の扉を強く閉めて出ていく。
A「…こんな…………こんな能力さえなければ…死ねていたのに。何故あの時、貴方は私を殺して下さらなかったのですか…。」
咳き込み乍も立ち上がり、太宰が出て行った扉を見てそう呟いた。
A「……もう寝ますか」
Aは寝台に入り目を閉じる。暫く寝れずに布団でゴロゴロとしていると、またもや込上げる憤怒。此の儘では…と思ったAは、無理矢理にでも瞳を閉じる。
Aの能力の発動条件……それは
【怒り】だ。主に太宰への。彼に死を要求された時、煽りを重ねて要求されるため、怒りが蓄積される。怪我をした時も何故か太宰の顔が浮かび怒るはずもないのに怒ってしまう。
彼女は【
世界で極稀に見られるもので、その異能力を持つものは【犯罪者】などに分類されることが多い。
大体そのような者たちは、異能力を出させない為に反応せし感情を感じさせないような教育を施すなど、制御している。
だが太宰は違った。否、Aも太宰も
だから憤怒も理解した。理解してしまったためにAは条件付きの異能力を得たのだ。
今のAも、このことは知らない。だが、察しは着いている。その名前も、機能性も、何をしては行けないかも……。
いつの間にか寝台から整った息が聞こえた。如何やらもう寝ているようだ。
110人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:匿名F | 作成日時:2022年3月6日 20時