第7話 ページ7
高校生の時と変わらない 京ノ介を見てどこか懐かしい気持ちになって 海斗も笑った。
二人は 京ノ介に別れを告げると、駅までの道を並んで歩いていた。
「 京ノ介さん、変わってなかったね」
恵那の言葉をよそに 海斗は歩きながら 京ノ介のことをぼんやりと思い返していた。
確かに変わっていなかったし、二年の時を挟んでいても 恵那と 海斗のことを覚えてくれていた。
久しぶりに会った人間が変わらない様子であることは安心するものだ。それに、覚えてくれていたことが 海斗は少し嬉しかった。
三人が通っていた高校では天体観測装置はおろか望遠鏡すらないほどに、設備が整っていなかったため天文部という部活は無かった。 京ノ介が星や月、宇宙の方面に興味を持っていることは 恵那から聞いていたため、彼があのサークルを立ち上げた理由は納得だった。
ところでそもそもあの人は高校のとき何部だったっけ、そう考えていると 恵那の声で我に返った。
「ねぇ！ 聞いてる？」
「う、うん。聞いてる聞いてる。変わらなかったな」
「大丈夫？ なんかさっきからぼーっとしてない？」
「大丈夫だって。でもお前が天文とか興味あったの、何か意外だった」
思い出したように 海斗が話を切り出すと、 恵那は急に有耶無耶に相槌を打った。
「まぁー、ねぇ。面白そうかなって」
そう言って俯いたかと思うと、突然に 海斗の顔を見上げた。
「やっぱり 京ノ介さん、彼女いるのかな」
「何だよ急に」
「だってあの服、センス良かったし。何となく彼女いそうだった」
不十分な証拠を口にする 恵那に対して 海斗は思わず笑った。
「彼女いそうな服ってなんだよ。それに、服は柄もの同士を合わせるとか変なことしなければそれなりになるもんだよ」
「…ほんと？」
「まぁ、彼女いるかは俺も分からないけど」
制服姿の 京ノ介しか見たことがないせいで、余計な不安が 恵那を襲ったのだろう。ただ、その不安はやはり 京ノ介についてなのかと思うと 海斗は複雑な気持ちだった。
「聞いてみれば？」
海斗がつい投げやりに答えると、 恵那はかぶりを振った。
「無理無理！ 恥ずかしいよそんなの」
確かに 京ノ介の個人事情の決定的な証拠はない。しかし 京ノ介は 恵那の気持ちには気がついているのだろうか。このことだけが 海斗にとって気がかりだった。
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タシャ(プロフ) - なつめみくさん» “かいと”です。何となくで設定したんですが、すごい偶然ですね！ (2月15日 12時) (
レス) id: 6d2c528b25 (このIDを非表示/違反報告)
なつめみく - まって名前変換の俺ってやつ元カレの名前と漢字同じだ！wまぁかいとかうみとどう読むかで変わるけど、、 (10月5日 19時) (レス) id: ba14ff85c6 (このIDを非表示/違反報告)
タシャ(プロフ) - ゆいさん» すごい偶然ですね笑 閲覧ありがとうございます！ (8月7日 22時) (レス) id: 6d2c528b25 (このIDを非表示/違反報告)
ゆい - 名前設定した子が丁度サッカー部と吹奏楽部だったから一人で笑っちゃいました( ´∀｀ ) (8月5日 15時) (レス) @page7 id: c363f38072 (このIDを非表示/違反報告)
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