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大毅は苦い顔をしてから、ビクビクしながら窓を素早く開けて飛び退いた。
「…ビビり」
「なんやねん！そう言うなら、ともが開ければええやろ！｣
悲痛な叫びを上げる大毅を無視してそいつを見つめると、だんだん窓から出ようとしている。しかし、もう少しというところで方向を変え、窓から離れてしまった。
「あぁ…駄目じゃん」
落胆する俺。
大毅は先程渡したスプレー缶でそいつの周りを叩き出した。一発叩くごとに飛び退く大毅と、ものともしないそいつ。
「大毅、外に出して」
「ちょっ…馬鹿言うなよぉ…」
既に涙目の大毅を鼓舞する。
「お願い！大毅ならできるやろ？ね、なんでもするから！」
最後の言葉に大毅がピクリと反応した。しまった、と思った瞬間、俺の唇が奪われた。
「なんでも、やな？リョー○○○」
「そ、そういうことや…ないんやけど…」
まぁ、この状況をどうにかしてくれるなら、いいか…。
大毅はへっぴり腰のまま、スプレー缶でそいつに触れた。そのまま窓へ押しやっていく。
「頼む…俺のために外に出てってな…お願いやからさぁ…」
ブツブツ呟きながら腰が引けている。とても格好悪い。
瞬間、そいつが羽を開いて、飛んだ。
「「…！！！」」
二人して息を飲んだ。もはや声にもならない。
飛んだ先は窓の外だった。大毅が急いで窓を閉める。
「…っはー！びっくりした！」
「…はぁ…飛んでくれとは願ってないのにな…」
へたへたとその場にしゃがみ込んだ。びっくりしすぎて腰が抜けたようだ。大毅が抱き締めに来てくれた。
「ありがと｣
「おう。…で、なんでもしてくれるんやな？｣
俺の頭を撫でながらニヤつく大毅の頭をはたく。
「大毅なんもしてないやろ！だからだーめ」
「ええ！俺頑張ったのに！」
大毅のなんでもは洒落にならない。なるべくなら避けたいところだ。
でもまぁ、今日は少しくらいサービスしてやろう。
「なんか疲れたー。一緒にお風呂入ろ。大毅さん、立たせて」
「え、とも、もしかして、」
「…まだ怖いから、今日は泊まって欲しいな｣
ちょっと照れながら言ってやった。途端に大毅の顔が輝く。
「ともからそんな言葉が聞けるなんて、コックローチ様々やな！｣
｢だからなんで英語なん？｣
大毅は俺を抱き上げて風呂へと向かった。
(今度はしっかり退治してね)
(それはちょっと…ほら、生類憐れみの令がさ、)
(それはもうええから！)
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憂(プロフ) - わきやまさん» お返事遅くなり申し訳ありません。JUMPからの遠征ありがとうございます、、！楽しんでいただけて幸いです。 (2018年2月27日 18時) (
レス) id: 1b0f5e1577 (このIDを非表示/違反報告)
わきやま - Dears、号泣してしました。普段はJUMPばかり読んでいるのですが、思わずコメントしてしまいました。頑張ってください！ (2018年2月24日 13時) (レス) id: dd9838bc03 (このIDを非表示/違反報告)
憂(プロフ) - 紫あいすさん» ありがとうございます！緑赤、書いたことはないのですが頑張ります。笑 (2018年2月19日 1時) (レス) id: 1b0f5e1577 (このIDを非表示/違反報告)
紫あいす(プロフ) - 殺人未遂事件、思わず笑ってしまいました笑。ゆうさんの作品はどれも楽しみに読ませていただいています。もしよかったら緑赤のお話を書いて頂きたいです！ (2018年2月18日 17時) (レス) id: 7333fadd2b (このIDを非表示/違反報告)
憂(プロフ) - みおんさん» 良かったです〜！ありがとうございます！ (2018年2月14日 23時) (レス) id: 1b0f5e1577 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆう | 作成日時：2018年2月5日 2時
