西條高人の妹は探偵社員であるアイドルグループの護衛をするようです (ページ5)

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story3 ページ5

十数分後…
あの男の子が虎の事知ってたから情報を聞いて今倉庫に居るよ。なんか知らないけど太宰さんに連行された(というか飴に釣られた)暇だな…そうだ。

『ねェ君』

「へ？僕ですか？」

『うんそういえば私の名前云ってなかったなと思ってさ私は西條A君は？』

敦「中島敦です」

『ふーん宜しくね敦』

敦「はい！」

ていうか

『太宰さんなんでそんな本読んでるんですか｡しかもこんなに暗い中で』

太「だって内容は頭に入っているしそれに完全自殺読本は名著だよ！」

『はぁ…私にはよく判んないですね』

飴食べよ。

敦「……本当にここに現れるんですか？」

太「本当だよ心配いらない虎が現れても私たちの敵じゃないよこう見えても『武装探偵社』の一隅だ」

敦「はは凄いですね自信のある人は僕なんか孤児院でもずっと｢駄目な奴｣って言われてて─そのうえ今日の寝床も明日の食い扶持も知れない身でこんな奴がどこで野垂れ死んだっていやいっそ喰われて死んだほうが─」

……は?

『あのさそういう風に考えるのは其方の勝手だけどさ少なくとも私はそんな風に思わないよ敦は｢駄目な奴｣じゃなくて｢良い奴｣だよだからそんな事を言うな』

だって川から流れてきた人助ける位なんだもんそんなの良い奴に決まってる。

敦「!!…有難う…御座います」((ｸﾞｽｯ

え､泣いてる?私そんな泣かせる様な事云った?

太「却説─そろそろかな」

ｶﾞﾀﾝ

敦「！今……そこで物音が！」

太「そうだね」

敦「きっと奴ですよ太宰さん！西條さん！」

『でもそれなら既に私たちの前に現れてる筈だよ』

太「ああ風で何か落ちたんだろう」

敦「ひ人食い虎だ僕を喰いに来たんだ」

太「座りたまえよ敦君虎はあんな処からは来ない」

敦「どどうして判るんです！」

太「そもそも変なんだよ敦君経営が傾いたからって養護施設が児童を追放するかい？大昔の農村じゃないんだいやそもそも経営が傾いたんなら一人二人追放したところでどうにもならない半分くらい減らして他所の施設に移すのが筋だ」

敦「太宰さん何を云って─」

………え？

太「君が街に来たのが2週間前虎が街に現れたのも2週間前君が鶴見川べりにいたのが4日前同じ場所で虎が目撃されたのも4日前国木田君が云っていただろう『武装探偵社』は異能の力を持つ輩の寄り合いだと巷間には知られていないがこの世には異能の者が少なからずいるその力で成功する者もいれば力を制御できず身を滅ぼす者もいる」