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｢いい加減にしろ!私達がどれだけ心配したか分かってんのか!?｣
｢ねぇ…ちゃ｣
｢二郎!三郎!お前らは下がってろ!｣
鞄に入れていた一郎のﾏｲｸを彼の胸板に押し付ける
咄嗟に出した一郎の手がﾏｲｸを強く握り締めた
私もﾏｲｸを構え電源を入れる
｢だせぇ負け犬､山田家長男?笑わせんなよ子犬ﾁｬﾝ｡ﾌﾞｸﾛ最強?過去の物?目の前いんのは唯の負け犬!｣
｢ｯ…負ける悔しさてめぇに分かるか?負け犬?子犬?ﾊｯ、んなもん何処だ?ﾌﾞｸﾛ最強捨てちゃいねぇ!腐った負け犬もういねぇ!｣
糸が切れたかのように互いに怒りをぶつけ合う
既に私も一郎もふらふらで痛みさえもﾊﾞﾄﾙの熱に変わってく
熱い感覚、互いに秘めたﾃﾞｨｽり合い
｢だったら証明しろ子犬｡てめぇの強さﾌﾞｸﾛの本気､ﾊﾞﾄﾙで証明してみろや!｣
｢おうよ上等､見てろや本気!Buster Bros!!山田一郎､MC.B.B!次こそてっぺん分捕るぜ!｣
｢ｯ…｣
ふらり､と視界が揺れる
立っていられなくて、私はその場に座り込んだ
やはり久々のラップは体力を使う
一郎も随分上達したものだ手を抜いたとはいえ、先に倒れるとは思わなかった
｢姉ちゃん！｣
｢いち兄！大丈夫ですか？｣
｢……姉貴、悪かった｣
｢私…より、謝る相手が他にいるだろ?｣
私を支える二郎の背を軽く押して一郎の方へと向かわせる
彼は少しバツが悪そうに視線を逸らしてから、悪かったな、と二人へ謝罪を述べた
それだけで充分だと言いたげに二郎も、三郎も優しく微笑む
ぐしゃりと二人の頭を撫でる一郎の姿は前と全く同じで、何だかほっとした
＿＿＿＿
｢姉貴、体調の方は大丈夫か?｣
｢えぇ、明日には退院出来るって｣
数日後のお昼時、すっかり元通りになった一郎は私のお見舞いに来ていた
あの後、ﾏｲｸによって傷ついた私は寂雷先生によって強制的に入院
ﾀﾞﾒｰｼﾞの少なかった一郎は私より先に退院して、現在に至るわけだ
｢………少し見ない間に、随分上手になったのね｣
｢そうか？でも…姉貴、手抜いてたろ｣
｢あら、なんのこと?……それより、宣言、忘れないでよね｣
真っ直ぐに私を見つめる彼の頭をぐしゃりとなでた
少しくせっ毛の髪が指先に絡まる
心地よさそうに瞳を細める彼は小さく笑って勿論だ、と呟いた
昼時の、少しだけ暖かい風が病室へと吹き込んだ
春が近づく、少し暖かい季節は、私の一生の思い出となるのだろう
因みに病室でのﾗｯﾌﾟﾊﾞﾄﾙは二郎と三郎によって暫くﾘｽﾍﾟｸﾄされ続けることになった
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いちごシロップ - リク消化ありがとうございました！幻太郎祭り笑笑夢野先生のお話がたくさん見ることができて嬉しかったです！これからも応援してます！ (2019年4月21日 14時) (
レス) id: 99dc49cbe7 (このIDを非表示/違反報告)
言の葉結ひ(プロフ) - 月華姫さん» 誤字報告ありがとうございます！分かりました！書かせて頂きます！ (2019年4月20日 0時) (レス) id: 51c1ad90f1 (このIDを非表示/違反報告)
月華姫(プロフ) - →一郎夢【違法マイクの影響で夢主が精神だけ幼女になり一郎に甘えたり、一緒にお風呂入ろう♪と爆弾発言したり】以上の２つ両方ダメでしたら何方か１つお願いしますm(__)mではまたっ♪ (2019年4月19日 20時) (レス) id: 8c63610ac2 (このIDを非表示/違反報告)
月華姫(プロフ) - →三郎夢【違法マイクの影響で三郎が黒い毛並みのまん丸おめめの可愛い子猫（手の平サイズ？）になって夢主にメッチャ甘えたら？】 (2019年4月19日 20時) (レス) id: 8c63610ac2 (このIDを非表示/違反報告)
月華姫(プロフ) - リク夢３つありがとうございましたm(__)mどれもドキドキ胸キュンしました(//∇//)『純粋』理鶯夢にて『丁度、人形【を】同士で』で【を】余文字なのを報告します。此れからも応援しています！！また新たにリク宜しいでしょうか？ (2019年4月19日 20時) (レス) id: 8c63610ac2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：言の葉結ひ | 作成日時：2019年4月9日 9時
