# 夏の暑さ ページ19
『…みんなよるご飯何食べたい?』
侑李「Aが作ったものならなんでもいい」
大貴「え?!山本さんの手作り?!」
涼介「俺も手伝おうか?」
慧「久々にAの手料理だ」
『いや…あの、みなさんちゃんと質問に答えてください』
涼介「暑いし、冷やし中華でもよくね?」
『あっ、それいい』
侑李「材料買いに行かないとだよね?」
慧「この近くにスーパーなんてあるの?」
『…うーん、少し歩いたとこにあるみたい』
侑李「じゃあ、ここは大家でもある僕とAが「じゃんけんして負けた2人が行こうか」
侑李「いいよ、僕とAが「はい、じゃーんけんぽんっ」
侑李「…伊野尾慧!」
慧「へ?だって、そっちのほうが平等でしょ?
はい、気を取り直してー
じゃーんけーんぽんっ」
…
『…か、かなり歩くね』
涼介「…ああ、」
結局じゃんけんに負けたのは
わたしと山田くん。
なんでよりによって
一番話したことのない山田くんなんだろう…っ、
さっきから何言っても
ああとか、うんとか、そだねしか
発さない山田くん。
…会話が成り立たない!!!!!
『…』
もう思わず沈黙になってしまう。
沈黙のまま少し歩いていると
山田くんが沈黙を破った。
涼介「…俺さ」
『ん?』
涼介「女の人、苦手なんだよね」
『へ、へぇ…』
涼介「だけど、
山本さんのことは不思議と苦手意識もたなかった」
それって、
女としてみられてないってこと?
涼介「…いい意味で」
『いい意味?』
涼介「そ、」
横を見ると
少し微笑んだ山田くんがいて
『そっか、それは嬉しいな』
思わず頬が緩んだ。
涼介「これから1ヶ月一緒に生活すんだろ?」
『そうだねっ、』
涼介「ならさ、呼び方変えない?
山田くんじゃなくて
涼介は?」
『へっ!!?』
よよよよ、よびすて?!!
『せ、せめて、涼介くんで!』
涼介「なんで?
知念ってやつは侑李ってよんでるくせに?」
『いやいやいやいや!!
またそれは話が別じゃない!!!!』
涼介「涼介って呼んでよ」
『うっ、』
なんなんだろう
暑いせいなのかな、
さっきまでの山田くんとは
別人に見えて
この短時間で
こんなにも距離というものは縮まるのかってくらい
縮まって
『…りょ、りょうすけ』
涼介「…っ」
きっと、
この暑さのせいだ
22人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:わたあめ | 作成日時:2017年5月20日 1時