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# 甘い匂い ページ2

お気に入りの甘い香水



「いい匂い…




やっぱ俺、Aのその甘ったるい匂いが好き」





いつも彼はそういって
わたしを抱きしめてくれた。






別れた彼が好きだった匂い






今でも彼が忘れられなくて




別れた今でもずっと、ずっと、
この匂いと離れたくなくて







いつか彼が戻ってくるんじゃないかって
バカみたいに待ってる自分がいて






それくらい今でも大好きなんです。









ピンポーン





『はーい』




侑李「A〜!!!!!」



『わっ、ゆ、侑李!!!!』



侑李「ふふっ、今日も甘いね」



『今日もつけてるからねっ』



侑李「それにしてもよく飽きないよね、その香水。

ずっとそれ使ってない??」





『…まぁね、大好きなんだもん、』







この香水が


じゃなくて





…慧くんが。





侑李「僕もその匂い好きだよ」




そういってにっこり笑う侑李。




女の子みたいで

かわいいんだよなぁ、





『ふふっ、じゃあずっとこれ使おっと』






慧くんを忘れられなくて

ずっとこれを使ってるけど



この匂い、案外みんなも
好きって言ってくれるから



よけいに手放せなくなる





侑李「ねぇ、今日も一緒に学校行こ」





『うん!いこっか!』





今年の春に


隣の家に引っ越してきた侑李。




女の子みたいで可愛くて

ひとつ年下なのもあって


弟っていうよりも妹のような存在。



『いってきまーす!』





今日も甘い匂いに包まれて



1日が始まった。

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作者名:わたあめ | 作成日時:2017年5月20日 1時

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