ただただあなたが好きなんです !2 〜短編集〜

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翌日、私は勇人に指定されたカフェに来た



『こっち、こっち』



少年のような顔で笑う。




『今日はどこ行く？』



「えっ？」



あまりに意外すぎる質問につい驚いた


この人は今日私を振りにきたんじゃないの？


彼女と1からやり直すって決めたんでしょ？


どうして…？




「勇人…別れよ」




『はぁ？なんで？』




「もう疲れたよ」



『週刊誌に撮られたの俺の不注意や。

ごめん。』



そんなんじゃないよ。


謝ったって、もう遅いんだよ。


すでに恋の共犯者だから。



何を言ったってもう遅い。




誰も彼もが勇人のこと嘲笑ってる。



でも、それでもなぜか私は君のことを想ってる。


君も悪で、僕も悪。



『俺はAと離れたくないんや』





これ以上一緒にいると、もっと愛が膨らむ




だから、膨らんじゃったこの愛は

針を刺して全てに嘘に変えてしまおう。





「私は元々勇人のこと好きじゃなかった

他に好きな人がいるの。」



私は冷静にそう言った。




『嘘ばっかり』



「嘘じゃないよ。
だからもう終わりにしよう」




嘘。



本当は全部嘘。




だけど、もう辞めよう。





けど最後にこれだけは言わせてね。







少し怖いけど








「今日は一段と月が綺麗だよ

またね、サヨナラ」









きっと君は不思議そうな顔をしただろう。

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この話は『ライアーダンス』という
曲の歌詞を題材にしてみました。

とっても良い曲なのでぜひ聞いてみてくださいね！



最後にAが言った言葉



「月が綺麗だね」



というのは、昔は


「愛してる」


という意味だったそうです。

G #49 Ishikawa 「ダメよ」→←G #6 Sakamoto 「ライアーダンス」

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